研究課題/領域番号 |
15591950
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
福島 和雄 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (20009327)
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研究分担者 |
落合 智子 (栗田 智子) 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (20130594)
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キーワード | Streptococcus mutans / Streptococcus sobrinus / う蝕リスク / ELISA / GTF-B / GTF-I / モノクローナル抗体 / 迅速診断 |
研究概要 |
う蝕原因菌であるミュータンスレンサ球菌の菌数と質(菌種及び病原性の強弱)を迅速に評価できるチェアーサイドのう蝕リスク診断システムを確立し実用化することを主目的に、本年度は、下記の流れで研究を遂行し、以下の結果を得た。 1.S.sobrinus GTF-I測定用サンドイッチELISA法の確立 昨年度に作成・特定しGTF-Iに対するモノクローナル抗体と家兎抗血清を使用してGTF-B測定系と同様の手法でS.sobrinus GT F-I測定用のサンドイッチELISA法を確立した。 2.GT F-I測定用サンドイッチELISA法の有用性試験 S.sobrinus標準株の培養上清、GT F-Iの粗酵素標品及び精製酵素標品を調製し、GTF-I測定用サンドイッチELISA法の有用性を試験した。当該法のGTF-I定量性、特異性、感度はGTF-B測定用ELISAのそれらと同様に極めて良好であった。 3.GTF-I酵素の産生性と局在性の解析 S.sobrinus標準株及び新鮮分離株のGTF-I酵素産生性及び局在性を当該サンドイッチELISA法により調べた。その結果、GTF-I酵素の局在性は全供試株において菌体外であり、産生性は菌株により大差があることを確認した。 4.サンドイッチELISA法の迅速測定化の検討。 トクヤマデンタル(株)との共同研究により開発したS.mutans迅速検出のための免疫クロマト技法を適用して、GTF-BとGTF-I測定用のELISA系を30分以内に迅速測定可能な免疫クロマト法に改良する諸条件の検討を行なったが、まだ迅速化に成功していない。
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