研究概要 |
1.両生類胚・予定外胚葉領域未分化細胞から再集合培養法により顎を誘導した. アフリカツメガエル予定外胚葉領域未分化細胞を解離させ、アクチビンAにて細胞を処理後、アクチビン未処理の解離細胞と混合して集合体を作成し、培養を行ったところ、培養7日目に軟骨の形成が認められ、この集合体にはHoxa2,Xdll4、goosecoidなど顎顔面領域に発現する遺伝子が認められた。 2.上記再集合体を幼生の下顎相当部に移植したところ、軟骨と間様組織が形成されていた。また、腹部に移植したところ、脳神経組織、筋肉、軟骨だけでなく、目も誘導されていた。 3.再集合体を腹部に移植し、成体になるまで成長させて、移植組織に誘導された組織を同定したところ、骨や歯芽様組織が誘導されていた。 4.同歯芽様組織はアメロジェニン抗体陽性であり、歯が誘導されたと考えられた。 5.両生類における上記の結果を、マウスに応用することを目的として、マウス胚性幹(ES)細胞の無血清培養条件を確立した。 6.未分化状態を維持したES細胞を分化用培地を用いて植え替え、アクチビンを添加して培養を行うと、間様系細胞のマーカーであるビメンチン陽性の細胞が出現した。 7.上記条件で誘導された条件で発現する遺伝子を現在解析中である。
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