研究概要 |
1.アフリカツメガエル予定外胚葉領域未分化細胞を分離後、アクチビンAを処理し、未処理の解離予定外胚葉未分化細胞と再集合させて顎を誘導する条件で培養を行い、RNAを抽出後、アフリカツメガエルの特別注文にてスポットしたDNAアレイを用いて、解析を行った。その結果、アフリカツメガエルにおける顎誘導に関与する遺伝子の候補として3つの遺伝子が同定された。 2.上記で得られた遺伝子のアフリカツメガエル幼生ならびに成体における発現をRT-PCRならびにin situ hybridizationにより解析を行ったところ、顎やneural crestに発現していた。 3.さらに、上記で得られた遺伝子のマウスホモログ遺伝子のマウス発生期における発現をRT-PCRならびにin situ hybridizationにより解析を行ったところ、顎やneural crestや骨に発現が認められた。 4.マウス胚性未分化ES細胞の無血清培養条件を確立し、同条件において、未分化マーカーであるアルカリフォスファターゼ活性を同定し、また、Nanog, Oct3/4,Rex-1,などの未分化マーカー遺伝子の発現をreal time PCRにて解析を行った結果、LIF依存性にNanog, Rex-1の発現は上昇していた。原始外胚葉のマーカーであるFGF-5は、LIF依存性に発現が低下した。さらに、同細胞をFGF-2を添加して培養を行ったところ、神経堤のマーカー遺伝子であるAP-2の発現上昇が認められた。 5.以上の結果から、マウス胚性未分化細胞から顎誘導条件を検討する条件を決めることができた。
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