研究課題/領域番号 |
15591957
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
吉村 文信 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50001962)
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研究分担者 |
村上 幸孝 愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (60239506)
西川 清 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (50340146)
西山 宗一郎 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (30343651)
永野 恵司 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (60367620)
長谷川 義明 愛知学院大学, 歯学部, 助手
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キーワード | 歯周病原細菌 / 線毛 / FimA線毛 / MFA線毛 / fimA遺伝子 / fimA関連遺伝子 / トランスポゾン / 嫌気性菌 |
研究概要 |
1.P.gingivalisにトランスポゾン(Tn)を応用して得た線毛欠損株、少なくとも2株を詳しく調べたところ、1株はfimA遺伝子のいくつか下流のorf(pg2136)にTnが挿入されている事が分かり、もう1株はpg1189上流にTnが入っていた。二つの遺伝子の役割をさらに解明している。 2.FimA線毛を調節しているFimSR二成分系のレギューターFimRはfimAの上流にあるpg2130のプロモーター領域に結合し、その結果、pg2130の産物FimXが下流のpg2131(pgmA)とpg2132(fimA)遺伝子の転写・発現を促進すること、さらに、PgmA(60-kDa)とFimAの転写・発現が、下流のいくつかの遺伝子(pg2133-2136)の発現を促し、線毛の微量成分として、線毛の形態形成と機能に大事な役割を果たしているらしい事が分かった。 3.P.gingivalisに存在するもう一つのMFA(minor fimbriae)線毛は、以前から表層蛋白質75-kDaと呼ばれてきた物質と同じであることが判明し、電子顕微鏡でFimA線毛と比較すると短い均一な長さを持っていた。量的にも多量に存在するので、short fimbriaeと呼ぶ事にした。この蛋白質をコードする遺伝子(mfa1)は下流の未知遺伝子と共にオペロンを形成している。この遺伝子(pg0179)がMFA線毛の正常な発現と形態形成に重要な役割を果たしている事が分かった。 4.FimA線毛とその微量成分(pg2134の産物50-kDa、pg2135の産物80-kDaなど)を失った変異線毛をそれぞれ精製した。両精製線毛を生物学的に比較検討すると、親株からのインタクト線毛の方が変異線毛よりも弱い生物活性を示す事が分かった。
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