研究課題/領域番号 |
15591969
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
兼松 隆 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教授 (10264053)
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研究分担者 |
平田 雅人 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (60136471)
松田 美穂 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (40291520)
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キーワード | Ins(1,4,5)P_3結合性蛋白質 / GABARAP / PRIP / GABA_A受容体 |
研究概要 |
本研究で機能解析を行っているPRIP-1分子は、我々が脳に特異的に発現している新規Ins(1,4,5)P_3結合性蛋白質として見出したものである。我々は、この分子の相互作用分子としてGABARAP(GABA_A-receptor associated protein)とプロテインホスファターゼ1を同定した。PRIP-1ノックアウトマウスを作製し、電気生理学的・薬理学的・行動学的解析を行った結果、PRIP-1欠失はGABA_A受容体のγサブユニットを介したシグナル伝達機構に異常をきたし、またGABA_A受容体のリン酸化/脱リン酸化プロセスに異常をきたした。 しかしながら、PRIP-2分子もまた脳に発現しておりPRIP-1と似た機能を有することを我々は明らかにしている。即ちPRIPの機能解析を進めるには、PRIP-1/-2ダブルノックアウト(DKO)マウスの作製とその解析が必要である。 本年度、DKOマウスを作製しその解析を行った。 1.リアルタイムPCR解析の結果、WTとDKOマウス間でGABA_A受容体の各種サブユニットのmRNA発現量に差が認められた。 2.リガンド結合実験解析の結果、膜表面に発現しているGABA_A受容体のサブユニット構成にWTとDKOマウス間で差が認められた。 3.電気生理学的・行動学的な解析の結果は、上記2の結果を支持するものであった。 これらの結果より、PRIP分子はGABA_A受容体の膜への発現過程に、GABARAP分子の機能を調節することで関与することが明らかになった。
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