研究課題/領域番号 |
15591971
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
岡元 邦彰 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (10311846)
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研究分担者 |
坂井 詠子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教務職員 (10176612)
柴田 光枝 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (20274665)
加藤 有三 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20014128)
中山 浩次 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80150473)
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キーワード | Arg-gingipain / cysteine proteinase / Lys-gingipain / periodontal disease / Porphyromonas gingivalis / transport |
研究概要 |
歯周病原性細菌Porphyromonas gingivalis (P.g.)の産生する2つのシステインプロテアーゼRgpとKgpは歯周疾患の発症および進行に重要な役割をしていると考えられている。非常におもしろいことに、これら2つの酵素はプロテアーゼドメインと血球凝集素ドメインの2つの機能ドメインをもつ構造上類似した酵素である。これらのドメインの役割を調べるために、2つの中の一つKgpの発現系を確立することを試みた。まず、さまざまな長さの血球凝集素ドメインをもつKgpプロテアーゼドメインをP.g.内で安定に存在するプラスミドpYKP028に挿入し、Kgp欠損変異体KDP129に発現させた。その解析はウエスタンブロット法によるタンパク質解析と、プロテアーゼとしての活性測定を行った。プロテアーゼドメインと血球凝集素ドメインをすべて含む変異体とプロテアーゼドメインのみの変異体ではKgpの活性はなく、またタンパク質としての発現も認められなかった。これが挿入遺伝子のコンストラクトによるものか、すなわちコンストラクトが大きすぎる(小さすぎる)、あるいは他に原因があるのかは現在解析中である。今回、血球凝集素ドメインの一部を含んでいる変異体のみにKgpの活性と発現が認められた。この変異体はKgp欠損変異体で失われた黒色色素産生能の回復が認められ、培養上清にも分泌されていた。これらの結果から、今回得られた変異体は野生型とほぼ同等の性質を持つものと考えられる。現在このコンストラクトに点変異を加えて、Kgpの活性中心の同定を行っている。
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