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2004 年度 実績報告書

AMP活性化キナーゼによるTリンパ球のアポトーシスの回避・始動の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 15591978
研究機関東京歯科大学

研究代表者

木崎 治俊  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (60051653)

研究分担者 太田 一正  東京歯科大学, 歯学部, 助手 (30307376)
山本 康人  東京歯科大学, 歯学部, 助手 (80200848)
キーワードAMP活性化キナーゼ / アポトーシス / ストレス / 細胞生存シグナル / Bcl-2ファミリー / 飢餓 / 胸腺細胞
研究概要

AMPKは、生体のエネルギー代謝に重要な調節作用を持つエネルギー枯渇に対応する酵素である.AMPKはcatalytic subunitであるα,とregulatory subunitであるβ,γの3つのsubunitによるheterotrimerから構成されている.また,各subunitは2-3種のisoformを有し,それらの発現が臓器により異なっていることから,機能との関わりが強く示唆される.胸腺の萎縮は,飢餓による最も特徴的な所見の一つであり,、アポトーシが関与している.事実,飢餓条件での,マウス胸腺細胞数は12時間で,約60%,24時間で約80%と著名に減少した.胸腺細胞ではα2,β1,γ1が主要なsubunitとして発現している.飢餓条件下ではα2,β1,γ1 mRNAとタンパクの発現が時間依存的にup-regulationされ,特にリン酸化AMPKαの上昇が認められた.これらの発現上昇は飢餓に伴うグルコルチコイドによる誘導である.一方デキサメサゾンやエトポシドでアポトーシスが誘発される胸腺細胞アポトーシス,AMPKを活性化するaminoimidazole-carboxamide-riboside (AICAR)の前処理で抑制がみられた.すなわち,AMPKの活性化がアポトーシスの起動を抑制したか,細胞生存系を賦活化したと考えられる。しかし,細胞生存を賦活化するERKの活性化とTPAによるその持続が観察されたが,MEK/ERK経路の阻害剤の存在下でもアポトーシスの回避が観察され,ERK系による生存回路の賦活化は関与していないと考えられた.
AICARの細胞内移行の抑制やリン酸化の阻害しても,アポトーシスの回避機構が観察されたこと,またアデノシンもその脱アミノ酵素の阻害剤の存在下ではAICARと同じようなアポトーシスの抑制作用が観察された.しかも,この阻害にはcAMPの関与は否定的であり,従来のAICARによる直接的なAMPK活性化との異なった作用の関与が示唆されるにいたっている.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] AICARによるリンパ球アポトーシスの回避機構2004

    • 著者名/発表者名
      太田一正, 大越林太郎, 佐藤裕, 木崎治俊
    • 雑誌名

      痛風と核酸代謝 28(1)

      ページ: 66

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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