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2003 年度 実績報告書

唾液ストレスマーカー測定による口腔乾燥症の病態分析

研究課題

研究課題/領域番号 15592010
研究機関愛知学院大学

研究代表者

泉 雅浩  愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (40212956)

研究分担者 後藤 真一  愛知学院大学, 歯学部, 助手 (30319206)
有地 淑子  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (60232063)
内藤 宗孝  愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (20167539)
有地 榮一郎  愛知学院大学, 歯学部, 教授 (00150459)
キーワード唾液 / ストレス / 口腔乾燥症 / クロモグラニンA / ストレスマーカー
研究概要

<目的>ストレスと口腔乾燥症との関連について検討すること。
<方法>ストレス測定には、非侵襲的で精度が高いストレスマーカーとして近年報告された唾液中クロモグラニンA (CgA)を用いた。対象は、口腔乾燥症外来で治療中の患者20名とし、全例、測定に関して同意を得た上で、唾液の採取を行った。採取した唾液はサンプル番号を付与し、ただちにドライアイスまたは急速凍結装置により冷凍保存した。CgAの分析は、盲検的な効果を期待して、専門の研究室に委託した。本年度は、基礎的な検討が中心であり、1)測定依頼施設における測定精度、2)個体内における測定値の誤差および変動、3)正常値との比較に関しての3項目である。依頼施設における測定値の信頼度については、約百個の唾液検体試料中に、生理食塩水のみの試料5個を混入させ、測定を依頼した。個体内における測定値の誤差および変動については、耳下腺唾液と口底部唾液のCgA濃度の違い、左右耳下腺のCgA濃度の相関、同一個体における1ヶ月毎の変動のそれぞれについて検討した。正常値との比較に関しては、1.0pmol/ml以下を正常値とし、患者群での分析を行った。
<結果>生理食塩水のみの試料のCgA濃度は、測定不能あるいは0.05pmol/ml以下となり、測定誤差は0.05pmol/ml以下であることが確認できた。唾液腺カテーテルで採取した耳下腺唾液と、綿球で採取した口底部唾液のCgA濃度に有意差は認められなかった。また、左右耳下腺唾液の相関は高かった。測定時期に関しては、個体内でばらつきが認められた。そのため、同一個体でも数回の測定が必要と考えられた。正常値との比較に関しては、健常者3名は1.0pmol/ml以下であったが、口腔乾燥症患者20名の内、9名のCgA濃度は1.0pmol/ml以上であった。しかしながら、測定期間中に唾液分泌量が改善してきた患者のCgA濃度は、低下する傾向が有意であった。
<結論>口腔乾燥症自体がストレスの原因となっている可能性が示唆された。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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