研究課題
基盤研究(C)
1.短期的接着性能に関する研究(1)研削面の違いが接着性能へ及ぼす影響2種のダイヤモンドポイントを用いて形成した歯質研削面に対する各種接着システムの短期的接着性能を、微小引張り接着強さとその破断面のSEM観察の結果、1ステップ型接着システムでは、象牙質接着に対して有利な研削面を形成するためのバー選択が必要であると考えられた。(2)簡略化ステップ型接着システムの接着界面分類1ステップ型接着システムを、#600SiC研磨象牙質面へ接着した場合、その接着界面は(1)樹脂含浸層形成型、(2)機能性傾斜材料型、(3)ナノ相互作用層形成型に分類された。特に(3)は脱灰される歯質の量が少なく、レジンの浸透が充分に期待できるため、劣化の少ない長期に安定な材料であることが期待された。2.長期的接着性能に関する研究(1)2ステップ型セルフエッチングシステム3種の2ステップ型セルフエッチングシステムの加水分解に対する安定性を、100000回サーマルサイクリング試験後の接着強さならびにTEMによる接着界面像を指標に検討した。その結果、接着界面の長期安定性は、機能性モノマー自体の加水分解安定性や機能性モノマーと象牙質との化学的相互作用に依存していることが示唆された。(2)1ステップ型接着システム3種の1ステップ型接着システムについて100000回サーマルサイクリング試験前後の接着強さ測定と接着界面をTEM観察した結果、材料によりサーマルサイクリングの影響の程度は異なるものの、何らかの変化(劣化)が象牙質接着界面に起こっていることが示唆された。3.各種機能性モノマーの歯質に対する化学的相互作用の分析X線光電子分光法分析により、機能性モノマーは歯質と化学的に相互作用することが示された。10-MDPはハイドロキシアパタイトと最も強く反応するだけではなく、Caとの結合は加水分解に対し最も安定であることが判明した。
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