1.IL-1β(50pg/ml)の存在下で、培養上清およびcell lysateにおけるtPA活性は時間依存的に上昇し(0〜12時問)、培養上清中のtPA活性は12時間後に取大値を示し、一方、cell lysateにおけるtPAは3時間後に最大活性を示した。 2.培養上清およびcell lysateにおけるtPA活性はIL-1βの濃度に依存して上昇し、50〜100pg/mlで最大活性を示した。 3.NFκB inhibitorであるpyrrolidinedithocarbamate(PDTC)の存在下では、培養上清およびcell lysateにおけるIL-1βによるtPAの活性化は抑制された。 4.protein tyrosin kinase inhibitorであるgenisteinとherbimycinAの存在下では、培養上清およびcell lysateにおけるIL-1βによるtPAの活性化は抑制された。 5.Protein tyrosin phosphatase inhibitorであるOrthovanadateの存在下では、培養上清およびcell lysateにおけるIL-1βによるtPAの活性化は促進された。 以上の結果から細胞内(cell lysate)および細胞外(培養上清)におけるtPA活性を比較すると、細胞内の活性上昇が早いことから、tPAは細胞内での合成後に細胞外液中に分泌されることが推察される。またtPAの活性化には細胞内シグナルにおけるチロシンのリン酸化が必要で、さらに、NFκBによる合成を介した活性調節が存在することが示唆された。
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