研究概要 |
雄性Wistar系ラットを実験に用いた。実験的インプラントフィクスチャーとして,市販の骨接合用チタン製ボーンスクリュウを使用した.外科用エンジンに専用ドリルを取り付け,ラットの左右両脛骨にインプラント孔を形成し,ボーンスクリュウを埋入した.埋入手術の翌日より低出力超音波(LIPUS)刺激による実験を開始した.右側脛骨を実験側として,インプラント埋入部の皮膚上に発振子を当て,毎日20分間LIPUS刺激を与えた.左側脛骨にはLIPUS刺激を与えず,対照側とした.ラットは4日目と7日目に屠殺し、それぞれを4日群ならびに7日群とした.すべてのラットに,屠殺4日前と1日前に骨ラベリング剤(カルセイン)を投与した.屠殺後,左右脛骨を採取し,マイクロフォーカスCT(μCT)撮影を行った.得られた連続スライス像から3次元再構築像を構成し,インプラント周囲骨の観察を行った. <平成16年度の結果> 平成15年度にμCT撮影した骨試料をボーンステインにてブロック染色した後,プラスティック樹脂包埋した。包埋試料は,フィクスチャーを縦断するように面出しをして,CLSMにて観察した.現在,骨形態計測法に則った解析を進行させている. また,オッセオインテグレーションの評価として,臨床的なパラメータを加えることを検討した結果,フィクスチャーの除去トルク値を計測することとした.現在,計測器具の選定,予備実験の立案中である.
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