研究概要 |
雄性Wistar系ラットを実験に用いた.市販の骨接合用チタン製ボーンスクリュウ(Micro Plus, Striker)を,実験的インプラントフィクスチャーとして使用した.インプラント外科手術用エンジンにボーンスクリュウ専用ドリルを取り付け,ラットの左右両脛骨にインプラント孔を形成し,ボーンスクリュウを手用ドライバーにて埋入した.埋入トルク値をトルクゲージにて計測した. 埋入手術の翌日より低出力超音波(LIPUS)刺激による実験を開始した.右側脛骨を実験側として,インプラント埋入部の皮膚上に発振子を当て,毎日20分間LIPUS刺激を与えた.左側脛骨にはLIPUS刺激を与えず,対照側とした.ラットを一定期間飼育した後,ドライバーにてボーンスクリュウの除去を行い,除去に必要なトルク値を計測した.スクリュウを除去した脛骨は,μCT撮影を行い,スクリュウ周囲の骨の3次元的構造を検索した. <平成17年度の結果> 予備実験として,ドリルによって形成された骨欠損部が経時的にどのように変化していくかを検索するため,ドリルにて穿孔した後スクリュウ埋入を行わずに皮膚を縫合し,所定の期間飼育してμCTによる形態学的観察を行った. LIPUS刺激を加えたラットについても、実験側と対照側の脛骨について同様の検索を行い,骨形成促進作用について評価を行った.
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