研究課題/領域番号 |
15592068
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
飯沼 利光 日本大学, 歯学部, 講師 (10246902)
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研究分担者 |
祇園白 信仁 日本大学, 歯学部, 教授 (90153262)
瀧澤 朋章 日本大学, 歯学部, 講師 (40291710)
森谷 良孝 日本大学, 歯学部, 助手 (30318456)
土田 桂 日本大学, 歯学部, 助手 (00318453)
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キーワード | 寝たきり高齢者 / リハビリ / 摂食機能 / 血流 / 唾液分泌 |
研究概要 |
日本は現在超高齢社会となり、西暦2020年には全人口の三分の一が65歳以上となると報告されている。そこで本研究は、高齢者への口腔機能のリハビリテーションが、咀嚼、嚥下機能の回復はもちろんであるが、栄養摂取あるいは体温の変化、血圧、O_2濃度、脈拍など生活反応に及ぼす影響について検討をしようとするものである。 本研究においては、高齢無歯顎患者の咀嚼能力あるいは顎機能リハビリテーションを行った際の結果をいかに客観的に判断するかが重要となる。そこで、チェアーサイドあるいは訪問歯科診療の場で使用可能な咀嚼能力測定ガムの開発を行った。これは、ガム中に一定の加重により破砕する顆粒を混入したもので、しかも咀嚼回数およびエネルギーが加わるに従い発色するものである。これを用い、規定時間内で咀嚼回数を規定したガム咀嚼運動を行わせ、その際の口腔周囲の筋における血流の変化を測定した。さらにこれに加え本年度は、血流の変化に伴う口腔内唾液分泌能およびその成分分析を行った。具体的には健常者を対象として、咀嚼時間を変化させたガム咀嚼を行わせ、咀嚼後一定時間に分泌される唾液の採取を行い、その重量の測定およびストレスの指標となるタンパク質の成分分析を行った。また、規定したガム咀嚼を毎日行わせた際の経日変化についても同様に検討した。さらに、咬筋筋放電活動を指標として咀嚼運動エネルギーと唾液分泌能との関係についても検討を行った。 ただ、当初に示した平成17年度内に測定を行う予定であった在宅寝たきり高齢者を対象としての検討については、実験の進行の遅れからこれからのサンプリングとなるため、専門学会での報告および論文掲載は秋以降となる予定である。
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