研究概要 |
低収縮性がで、かつ低粘性をもつモノマーを新規に開発した。このものは前年度のを改良したTSR-4602X-02で多官能系ウレタン系メタクリレートモノマーをベースにして新たな希釈剤モノマーとして、これに低粘性を持たせるビスフェノールAシアノアクリレート系混合モノマーを加えた。フィラーは球状石英の平均粒径5μmと50μmのものを重量比で70:30にして用いた。そしてγ-MPTSを用いてシラン処理をし作製した。これをベースモノマーにシクロベンタニルとモルホリンアクリレートを1:1に混合した前記光重合型モノマーと混和してコンポジットレジンを作製した。そして市販低収縮性レジンのクリアフィルフロー(クラレメディカル)、エステライトフロー(トクヤマデンタル)、ビュティフルフロー(松風)など7種の市販コンポジットレジンと比較した。 その結果、光による重合もシャープで、低収縮性では超高速度微小レーザー変位計によると市販の製品との違いはあまり明確ではないが、TSR-4602X-02は2.0%以下と小さな値であった。粘性に関しては問題はなかった。機械的強さでは、曲げ強さ2.5MPa圧縮強さで350MPa、間接引張強さで約40MPaとなり、市販のコンポジットレシンにほぼ対応する値となった。最終年度は同じシリーズのx-03,04について行う予定である。
|