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2003 年度 実績報告書

金銀パラジウム製インレーに代わる電子レンジの4分間加熱で作る焼成インレー

研究課題

研究課題/領域番号 15592076
研究機関日本歯科大学

研究代表者

大熊 一夫  日本歯科大学, 歯学部, 助手 (50203740)

キーワード銀粘土 / 金属粉末 / 焼成 / レーザー / ガラス / 金 / 耐変色性 / 電子レンジ
研究概要

金銀パラジウム合金の代用合金、また従来の鋳造方法を見直し、新しい修復用合金とインレーの作製方法について研究を行っている。電子レンジで焼成することにより金属を焼結させ、金属製修復物を鋳造操作無く短時間(30分以内)に作製することを考えた。今年度は1)金属粉末を電子レンジの加熱で焼成できるか?2)耐変色性を向上させる表面改質法はなにか?について実験を行った。
1.金属粉末を電子レンジの加熱で焼成できるか?
装飾品作製用として市販されている銀粘土(アートクレイ、相田化学工業)を用いた。銀粘土は純銀粉末、バインダーおよび水で構成され、電子レンジで焼成することにより純銀となる。硬さと顕微鏡写真から、電子レンジによる銀粘土の適性な焼成時間は4分となった。
2.耐変色性を向上させる表面改質法はなにか?
37℃0.1%硫化ソーダ溶液中3日間浸漬後、(1)表層金合金化(耐変色性に優れた金板を圧接後レーザー照射し、表層のみ貴金属の含有率の高い合金とする)、(2)金粉末の塗布(銀粘土の上に金の粉末を降りかけ、電子レンジで焼成する)、(3)低溶ガラスの圧接(銀粘土の上に低溶ガラスを載せ電子レンジで焼成する)した表面の明度(L*)は73.54、68.54、78.53となり、電子レンジで焼成した銀の38.74と比較して大きな値を示し、鋳造用金銀パラジウム合金(JIS)に適合するほど耐変色性は向上した。
3 まとめ
今年度の実験結果から、電子レンジの加熱により金属を焼成する方法、かつ耐変色性を向上させる表面改質法が明確になった。よって、金銀パラジウム合金の代用合金、また鋳造操作を必要としない金属製修復物の作製が可能であることがわかった。
次年度以降は、銀、銅と鉄合金の粉末やアトマイズ法により作製した粉末を電子レンジで焼成し、機械的性質を測定する。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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