研究概要 |
(1)ブタ各種血管平滑筋(舌、肺および冠動脈)に対するノルアドレナリン(NA)およびアドレナリン(Adr)の作用 NA、Adともに10^<-7>,10^<-6>,10^<-5>,10^<-4>,10^<-3>Mおよび0.1,0.5,1.0,2.0,4.0,6.0,10.0,20.0uMの各濃度を投与して測定を行い、以下の結果が得られた。 1)舌および肺動脈について (1)収縮張力および[Ca^<2+>]iは、NA、Adともに濃度依存的に増大することが示唆された。 (2)NA、Adrによる舌動脈血管平滑筋の収縮は、[Ca^<2+>]iの増加が関与することが示唆された。 2)冠動脈について NAおよびAdr刺激薬に対して収縮がほとんどみられなかった。 (2)高濃度KCI(40mM KCl)、NA(5μM)およびAdr(5μM)投与時の各濃度リドカインの作用 0.5,1.0,10.0,20.0,50ug/mlリドカインを各種受容体刺激薬投与時に追加投与して測定を行った。 (1)舌および肺動脈について 40mM KCL,5μM NAおよびAdr投与時に各種濃度のリドカインを投与したところ、1.0μg/mlのリドカイン投与時に収縮張力および[Ca^<2+>]iの増加がみられた。 (2)冠動脈について 40mM KCl刺激投与時にのみ各種濃度のリドカインを投与したところ1.0μg/mlのリドカイン投与時に収縮張力および[Ca^<2+>]iの増加がみられた。 (3)高KCl(40mM KCl)投与時の各濃度の塩酸メビバカインの作用について 塩酸メビバカインの濃度は0.1(4.0mM),0.01(0.4mM),0.001(40μM),0.0001(4.0μM),0.00001%(0.4μM)を40mMKCl投与時に追加投与を行った。 40mM KCl刺激時に各濃度の塩酸メビバカインを投与したところ、舌動脈および冠動脈では4μM塩酸メビバカイン投与時、肺動脈では0.4μMおよび4μM塩酸メビバカイン投与時に収縮張力および[Ca^<2+>]iの増加がみられた。また、舌、肺および冠動脈では塩酸メビバカイン40μM以上の濃度で40mM KCl刺激による収縮を抑制することが示唆された。
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