研究課題/領域番号 |
15592140
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
渋谷 鉱 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70130523)
|
研究分担者 |
卯田 昭夫 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (30277470)
山口 秀紀 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (50220273)
下坂 典立 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (90297854)
鈴木 正敏 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (60366614)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
キーワード | Bispectral Index / Target Control Infusion / 静脈内鎮静法 / プロポフォール / 健忘効果 / 前投薬 / 覚醒刺激 |
研究概要 |
麻酔中の催眠レベル評価に用いられるBispectral Index(BIS)モニターを用いて、Target Control Infusionによるプロポフォール(PPF)投与時のBIS値、推定脳内濃度および健忘効果について検討した。 【研究1】基礎的研究としてPPF投与時のBispectral Index(BIS)値とPPF推定脳内濃度の関係について検討した結果、BIS値と推定脳内濃度との間に相関を認めた。呼名反応や記憶が消失した時のBIS値は個人差が大きく、意識および健忘レベル評価のためのBIS値の推定は困難であった。 【研究2】PPFによる鎮静導入期および鎮静覚醒期における健忘効果について、BIS値、脳内推定濃度から検討した結果、鎮静導入期ではPPF推定脳内0.91±0.21μg/mlで健忘効果が得られたのに対し、鎮静覚醒期では0.65±0.18μg/mlであった。このことから鎮静期では導入期に比べ低いPPF推定脳内濃度まで健忘効果が持続することが示唆された。 【研究3】PPF投与後の鎮静覚醒期において、覚醒刺激の有無がBIS値および鎮静後の健忘効果に及ぼす影響について検討した。その結果、PPF投与終了後に積極的な覚醒刺激を与えることにより、急激なBIS値の上昇が認められた。また覚醒刺激を与えた場合はPPF推定脳内濃度が高値であるにもかかわらず健忘効果が消失し記憶が再開することが示された。しかし記憶の回復に必要なBIS値は広い範囲に分布しており一定の傾向は見られなかった。 【研究4】全身麻酔予定患者を対象に、麻酔前投薬が手術前のBIS値および記憶におよぼす影響を観察する目的で、手術室入室時のBIS値の測定および健忘効果の判定を行った。その結果、前投薬の種類によりBIS値と健忘効果に有意な差が生じた。このことからBISモニターは前投薬の効果判定にも有用であることが示唆された。
|