研究課題/領域番号 |
15592144
|
研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
楊 淑華 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (80360220)
|
研究分担者 |
高橋 直之 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (90119222)
古澤 清文 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (90165481)
上松 隆司 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 助教授 (40203476)
小澤 英浩 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (60018413)
宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
|
キーワード | リポ多糖 / ムラミルジペプチド / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / RANKL / OPG / マクロファージ / インターロイキン1 |
研究概要 |
「目的」我々は先に、細菌のペプチドグリカン(PGN)を構成するムラミルジペプチド(MDP)が、LPSやリポペプチドが誘導する各種のサイトカイン産生誘導作用を増強することを報告した。一方、破骨細胞分化因子(RANKL)の発見により、骨吸収調節機構が明らかにされつつある。そこで、本研究では破骨細胞の分化に対するMDPの役割を明らかにすることを目的に実験を行った。 「結果」 1.マウス骨芽細胞と骨髄細胞の共存培養系において、活性型ビタミンD_3、PGE_2、LPS及びIL-1は破骨細胞分化を誘導した。MDPは単独では破骨細胞分化の誘導作用は認められなかった。MDPはLPSとIL-1による破骨細胞誘導作用を強く促進したが、活性型ビタミンD_3とPGE_2の破骨細胞形成誘導作用は促進しなかった。 2.骨髄マクロファージの培養系において、MDPはRANKLとM-CSFによる破骨細胞誘導を促進しなかった。 3.活性ビタミンD_3とLPSは培養骨芽細胞のRANKL mRNAおよびタンパクの発現を誘導し、osteoprotegerin(OPG)の発現を抑制した。MDPはLPSよるRANKL発現を促進したが、活性ビタミンD_3のRANKL発現誘導を増強しなかった。 「結論」MDPは骨芽細胞に作用し、LPSとIL-1によるRANKL発現誘導作用をさらに増強して、破骨細胞分化を促進することが明らかとなった。
|