研究課題/領域番号 |
15592145
|
研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
土屋 博紀 朝日大学, 歯学部, 教授 (30131113)
|
研究分担者 |
溝上 真樹 朝日大学, 歯学部, 助教授 (10231614)
永山 元彦 朝日大学, 歯学部, 講師 (50298436)
|
キーワード | 麻酔薬 / β-カルボリンアルカロイド / 相互作用 / 飲酒 / 膜流動性 / 生体膜マイクロドメイン / 立体異性体 / コレステロール |
研究概要 |
作用としての膜流動性変化ならびに作用点としての生体膜マイクロドメイン(ラフト)に焦点を当て、麻酔薬をはじめとする膜活性薬の薬理学的作用機序、飲酒により生体内濃度が著しく変動する哺乳類アルカロイド:β-カルボリンとの相互作用等を解析した。また、最終研究年度に際し、一連の研究成果を再検証・総括した。 I.麻酔作用機序 ブピバカインおよびロピバカインのS(-)-/R(+)-/ラセミ体のULVに対する膜流動化作用を解析した結果、膜脂質二重層との立体選択的相互作用に基づく麻酔作用機序に加え、その相互作用におけるラフト濃縮コレステロールの重要性が示された(第27回生体膜と薬物の相互作用シンポジウム(京都)、IARS 80^<th> Clmical and Scientific Congress (San Francisco)にて発表)。 II.相互作用 生体膜に相当するコレステロール/リン脂質比のULVにおいても、平成16年度までの研究成果(単純脂質組成のULV)と同様に、飲酒と密接に関係するβ-カルボリンは麻酔薬と相互作用して膜流動性変化に大きく影響することが実証された(Med.Hypotheses投稿準備中)。 III.構造-膜活性相関 ラフト脂質組成に準じたULVや酸性リン脂質から成るULVを用い、局所麻酔薬四級アンモニウム誘導体あるいは種々のβ-遮断薬による膜流動性修飾を比較した結果、イオンペア形成ならびにイオンチャネル膜環境に想定されるラフトが構造-膜活性相関に関与する可能性が得られた((日本麻酔科学会第52回学術集会(神戸)、第33回日本歯科麻酔学会学術講演会(鹿児島)、IARS 80^<th> Clinical and Scientific Congress (San Francisco)にて発表)。
|