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2004 年度 実績報告書

ヘルペス科ウイルス感染時のケモカインならびにサイトカイン発現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15592152
研究機関東北大学

研究代表者

門馬 祐子  東北大学, 病院, 講師 (00191073)

研究分担者 遠藤 康男  東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (50005039)
真柳 秀昭  東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (60005098)
キーワードヘルペスウイルス / 感染 / サイトカイン / ケモカイン / HDC活性
研究概要

口腔組織細胞におけるウイルスの増殖能とウイルスに対する防御機構を知るために、感染初期のケモカインの作用について調べることを目的とした。ヒト歯肉由来の線維芽細胞KD cellならびにヒト歯肉上皮由来細胞KB cellを、24-well plateに単層培養し、moi=5でHSV-1の3株ならびにHCMV Twone株を感染させた。経時的に培養上精を採取しELISAにて分泌量を測定し、次の結果を得た。
I)KD細胞へのHCMV感染において、IL-8、MCP-1、RANTES、IL-6の分泌が有意に増加した。II)KB細胞へのHCMV感染において、RANTESの分泌が有に減少し、IL-6の分泌は有意に増加した。III)KD細胞へのHSV-1感染においては、対象にしたケモカインとサイトカインは分泌されなかった。IV)KB細胞へのHSV-1感染においては、IL-8の分泌は有意に増加した。MCP-1、GM-CSFは分泌されなかった。RNTES、IL-6については、ウイルス株による違いが認められた。VEGFは、感染48時間以後に分泌の減少が認められた。
次に、Balb/cマウスの腹腔あるいは歯肉上皮にHSV-1(腹腔感染でIL_<50>の量)を感染させた。4,5日後に臓器を採取し、遠藤らの方法でHDC活性を測定し、次の結果を得た。(1)HSV-1感染群における脾臓の重量は有意に増加した。(2)感染群において、HDC活性の上昇が認められた。IP感染では,歯肉感染よりも活性が高く、臓器の炎症の程度を推察させる、データを得た。
以上から、口腔組織でのヘルペスウイルスの感染において、サイトカインとケモカインの分泌の一部ウイルス株と細胞種により異なり、それらがウイルスの病原性に影響している可能性が示唆された。また、ウイルス感染においても、LPS投与後と同様にHDC活性の上昇を示すことが示された。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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