研究課題/領域番号 |
15592181
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
根来 武史 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (30211460)
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研究分担者 |
藤原 琢也 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (40340145)
森田 匠 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (60367612)
平場 勝成 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (60175560)
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キーワード | 顎関節頭 / 顎関節円板 / 咬合高径 / 筋電図解析 / 顎運動解析 / 大脳皮質咀嚼野 / ウサギ / 高速ビデオ画像 |
研究概要 |
ウレタン麻酔下にてウサギの大脳皮質咀嚼野の連続電気刺激にて咀嚼様下顎運動を誘発させ、関節円板の動きを高速ビデオカメラにて捉え、同時に左右咬筋の筋電図を採得するものである。この際、大脳皮質咀嚼野の左右同一箇所への電気刺激電極を挿入できるように、今回、ステレオを加工した。このことにより電極を差し替えする必要がなくなり、正確なデータを採得することが可能となった。今年度においては、正常な咬合状態での関節円板の運動と、ウサギに異常な咬合状態(片側での咬合高径の変化)を与えた際の関節円板の動的運動を直接高速ビデオ画像(時間分解能:8ms、125画像/秒)で捉え、切歯点の動き・咀嚼筋活動との関連を解析した。その結果、(1)正常なウサギの大きな側方運動を伴うグラインドタイプの運動では、咬筋の咬合相で非作業側での円板の軌跡が、作業側の軌跡に比較して、後方へ位置しており、さらに一旦、前方に移動した円板が後方へ再度、移動する軌跡が観察された。(2)一方、片側の咬合をスプリントによって挙上した場合、平衡側での関節円板の動きは、後方への運動が少なく、後上方への動きに留まっていた。しかし、作業側では、円板はスプリントを装着していない場合と比較して、関節の軌跡はさら上方に偏位し、前方への張り出しが著しく大きくなっていた。上記の結果から、特に片側での早期接触や咬合異常がある場合には、関節円板は作業側と非作業側で著しく異なる軌跡を示すと推察される。 咬合異常を付与した状態において異常な関節円板、関節頭の動きや咀嚼筋活動が、歯根膜、筋紡錘を代表する感覚入力を介した神経筋機能の変調機構の結果であるのか、あるいは異常な歯の接触や咬合高径の変化が単に剛体としての下顎運動を阻害した結果起こった運動力学的な変化なのか、また両者が複雑に絡み合った結果なのかを解明することは顎関節症の発症メカニズムの解明につながるものと考える。
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