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2004 年度 実績報告書

3次元立体培養系により構築した歯周ポケット底部モデルを用いた歯周炎の病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 15592189
研究機関徳島大学

研究代表者

中江 英明  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (30227730)

研究分担者 篠原 千尋  徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (50332820)
キーワード歯肉上皮細胞 / 三次元培養 / 歯肉線維芽細胞 / PIPAAm / tight junction / claudin
研究概要

本研究では、実験的歯肉モデル、すなわち重層上皮細胞-線維芽細胞の三次元共培養系を用いて歯周病関連細菌が上皮に付着した後に起こる上皮細胞および結合組織に及ぼす影響を免疫組織学的に検索するために、まず重層上皮細胞-線維芽細胞の三次元共培養系を確立した。まず歯肉線維芽細胞をタイプIコラーゲンゲル中に播種することにより、結合組織層に相当部分を作製した。ついで、温度感受性樹脂であるPIPAAmをコーティングした培養ディッシュ(Rep Cell, CellSeed,東京)に培養した歯肉上皮細胞を30℃に温度を下げることにより、上皮細胞をディッシュからシート状に剥離した。この上皮細胞シートをコラーゲンゲル中に培養した線維芽細胞上に重層化することにより、任意の上皮細胞の厚さの歯肉上皮細胞-歯肉線維芽細胞の立体共培養系を作製した。作製した培養系は組織学的検索ではtight junctionあるいはadherence junctionを構成するClaudin、Cadherin、JAM-1等の発現はヒト歯肉上皮とほぼ同一であった。このことから、歯周ポケット底部を再現する有用を作製する培養系が確立できたと思われる。上記の系を用いて、上皮細胞のバリアー機能を担うと考えられているtight junctionの構成因子であるclaudinの発現をRT-PCRで検索した結果、炎症歯肉から得られたclaudinの発現パターンと三次元立体培養系でのclaudin発現パターンを比較したところほぼ同じであり、Claudin-1,4,7,12は恒常的に発現していると考えられる。正常歯肉ではClaudin-10の発現は認められなかったが、歯周炎歯肉ではClaudin-10の発現は認められる傾向があった。このことから、歯周炎の進行にclaudin-10が何らかの役割を果たしていることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Expression of fractalkine(CX3CL1) and its receptor, CX3CR1, in periodontal diseased tissue2005

    • 著者名/発表者名
      Yoshitaka Hosokawa et al.
    • 雑誌名

      Clinical and Experimental Immunology 139

      ページ: 506-512

  • [雑誌論文] Expression of Macrophage Inflammatory Protein 3a in Human Inflamed Dental Pulp Tissue2004

    • 著者名/発表者名
      Tadashi Nakanishi et al.
    • 雑誌名

      Journal of Endodontics 31

      ページ: 84-87

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] ヒト歯肉線維芽細胞におけるCXCL12産生ならびに機能的解析2004

    • 著者名/発表者名
      細川義隆
    • 雑誌名

      日本歯周病学会誌 46秋季特別号

      ページ: 139-139

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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