研究課題/領域番号 |
15592248
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
丸山 良子 広島国際大学, 看護学部, 教授 (10275498)
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研究分担者 |
山本 真千子 宮城大学, 看護学部, 教授 (20295380)
藤田 比左子 広島国際大学, 看護学部, 講師 (80315572)
佐藤 都也子 広島国際大学, 看護学部, 講師 (30321136)
川城 由紀子 広島国際大学, 看護学部, 助手 (20337108)
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キーワード | 嚥下困難 / 体位 / 心拍変動 |
研究概要 |
昨年度に行った国内外の文献検索の結果、嚥下困難時、障害時の食事援助時の体位に関して、現在までのところエビデンスに基づいた報告がほとんど示されていないことがわかった。特に、実際の看護援助の場面における体位の選択は、ほとんどが医療者の経験に基づく判断によっており、実際に援助を行っている看護師等への聞き取りを行ってみても、何となく患者を起こしているといった意見が聞かれ、早急に研究方法を確立し、根拠となるエビデンスが必要であることが確認された。 今年度は、心拍変動を用いた自律神経系の評価を行うため、まず研究者を被験者に実験プロトコール作成にための予備実験を行った。ベッドで仰臥位安静後、ベッド角度を90度、60度、45度、30度と挙上させ、心電図測定を行った。心電図から心拍変動を解析した結果、30度の挙上では、心拍変動には変化を認めず、45度より、交感神経系の指標であるLF/HFの増加、副交感神経系の指標であるHF成分の低下が見られた。これらの結果から、少なくとも45度以上ベッドを挙上させることが対象者の交感神経系を賦活させることが示された。 今後、さらに実験を重ね被験者の数を増やし、対象にとって安楽かつ安全な体位とはどのようなものであるかを検討したい。食事援助をより自然で安全に行うことにより、対象者のQOLの低下を防止することが出来ると考えられる。
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