研究概要 |
本研究の最終目的は,臨床看護実践用のWeb教材を開発すると共に,それをコンテンツに含む看護情報サイトを試行的に運用し,e-learningの学習効果を検証すること,および本情報サイトを発展させ,より総合的な看護教育支援システムを構築するために必要な条件,現状での問題点を明らかにすることである。 本年度の研究のメインは,既存の看護教材の現状分析であり,Web上の看護関連教材の現状を把握するためのデータ整理と教材内容の分析を行った。また,研究者らが今までに開発した教材の学習効果に関するデータを論文としてまとめた。先ず,Web上の看護関連教材を収集・整理し,その後,複数の看護教員で実際に教材を体験しながら臨床看護実践力を高めるために有用だと思われる教材を取捨選択していった(選択した教材は,写真やビデオ映像,アニメーションなど,ビジュアル化されたものを含む教材に限定)。この結果の一部は,日本看護科学学会のホームページに「ビジュアル看護教材集」として掲載されている。 さらに,昨年までの結果に基づいてWeb版の看護教材(周手術期看護)を新規に開発している。開発に当たっては,複数の業者とオーサリングソフトに対する検討を重ねたが,コストや版権の問題についての折り合いがつかず,最終的にはHTMLで作成することにした。現在,研究者らが開発してきた既存のCAI教材を,HTML版に改良しているところである。 次年度はこれらの教材をWebサイトで試行的に運用し,Web教材管理装置に関する検討と合わせて,総合的な看護教育支援システムを構築するために必要な条件や,現状での問題点を明らかにしていく。
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