研究概要 |
(1)計画当初、"妊娠期、及び育児・早期における母親の育児不安予測アセスメント・ツール"としていた尺度については、"妊娠期、及び育児・早期における母親の育児力予測アセスメント・ツール"と尺度の概念および名称を変更し、Prenatal-Postpartum Self Evaluation Questionnaire (Lederman,1981)を基に、その他の関連要因を加えて作成した。得られたデータ数は、現段階で、妊娠中については、n=350(回収率:50.8%)、早期育児期については、n=340(回収率:54.8%)であった。5下位概念ごとの因子分析の結果、それぞれ3因子(α=0.86〜0.91)で構成されていた。また、日本語版状態・特性不安尺度(JSTAI)による不安の測定も行った結果、"妊娠期、及び育児・早期における母親の育児不安予測アセスメント・ツール"との相関は、r=-0.68で、高に近い中程度の逆相関が得られた。これらについては、現在集積中のデータにより更に検討を重ねている。 (2)育児早期(産後5〜7週まで)における「育児ストレス」への「母親の心理的ストレス反応」には、State Trait Anxiety Inventory (Spielberger, 1970)日本語版による測定が有用であるとの知見を得、学術誌(母性衛生 45巻2号,188-198.2004)に掲載された。また、「育児ストレス」による「母親の心理的ストレス反応」への影響を、ソーシャル・サポートとの関連を検討による知見も、英文論文としてBulletin of Health Sciences Kobe, Vol.20,9-20.2004に掲載された。
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