研究概要 |
1.目的研究:虚血性心疾患女性患者における日常生活での身体活動機能に関連した心身両面での実態の把握,及びその活動量・質の維持支援方法の開発に必要な基礎資料を得る. 2.実施状況:(1)平成15年10月補助金交付決定通知後,11月に測定用具の調達・不足備品補充,その後、4時点(1年間)での縦断的データ収集開始(一般背景調査,療養行動,安静時エネルギー消費量,日常身体活動量,健康関連QOL等の測定,なお、平成15年4月計画書は本学研究倫理委員会で承認),(2)アプローチ可能患者数33名,同意患者10名.承諾率は30%【拒否の内訳:(1)適切な時期でのアプローチ失敗6名,(2)患者拒否5名,(3)家族拒否4名,(4)退院時での感染・炎症所見保有による除外8名,(5)退院後別健康問題で治療開始1名】,現在途中脱落0名,(3)現在、1ヶ月目、3ヶ月までの測定、H17年6月に1年目測定開始.(4)途中解析は測定バイアス回避のため実施せず.疾患関連,治療内容等医学関連データでは,保有冠リスク因子,疾患関連症状の知覚,入院時主訴等で男性患者と類似,生活活動では異なる印象,(5)今後の研究拡大を考え,協力者確保の為に平成16年3月初旬,米国での心疾患女性患者の研究者J.Allen (Johns Hopkins University School of Nursing)と,本研究関連課題の検討(本学部海外研究者支援費と自費にて渡米),次回直接検討は8月の予定. 3.今後の課題:(1)患者リクルート関連では,上記2・(2)・(1)の問題は共同研究者間で解決済み.初期データ収集後の患者脱落はないことから,研究での倫理上の配慮に基づき,さらに理解の得られ易い表現を用いたリクルートの工夫,(2)リサーチアシスタントの確保によるデータ収集での人材の補充.(3)H15年度に未実施となった「心疾患を患う」(質的研究)ことに関するデータ収集時期の見直し. 4.平成16年度の計画:(1)測定内容・方法等,方法論上での大幅変更はなく,計画通りの実施を予定.(2)H16年度の補助金配分の適性使用,(3)H17年度への継続方法,特に,対象者数確保のために対象施設拡大に関する打診開始.(4)共同研究者(米国)の確保の最終調整.(5)分析・まとめ・発表準備.
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