1.透析療法期にある糖尿病患者の自己概念に関するインタビューガイドの作成 自己概念についての国内外の文献検索を行い、自己概念に関するインタビューガイドを検討・作成した。 2.インタビューガイドに基づく予備調査 作成したインタビューガイドに従い、A県内施設の透析療法期にある糖尿病患者48歳〜75歳8名男女に面接調査した。 3.予備調査の内容分析 結果:インタビュー内容は、「病への取り組み」「医療者へおまかせ」「生への欲求」「他者と比較する」「透析を受け入れるきっかけ」「自分なりのできることを見つける」「楽しみや行動が狭められる」「透析継続のつらさ」「食への欲求」にまとめられた。これらのことから、透析療法期にある糖尿病患者の自己概念に関する援助としては、患者が自己像や生活の仕方を見出し、病へ取り組めるための援助、自己価値を取り戻し自己肯定できるための援助、自己拡張へ向ける援助、実践的知識の拡大への援助などについて示唆が得られた。 4.研究方法の修正 予備調査結果から、対象者の年齢や合併症の状態、透析経験年数が自己概念に影響していることがわかり、対象の病いのプロセスによって自己概念の内容が変化し、必要な援助も変化すると推察された。したがって、次年度からは発達段階を特定し、時間的経過を追いながら、自己概念の変化をとらえることが重要となると考える。
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