研究課題
基盤研究(C)
高齢期の骨折の中でも大腿骨頚部骨折は、それによる機能低下などにより、ADLの自立が遅延し、QOLを大きく損なう。高齢者の骨折は骨の弱さを基盤にした骨粗鬆症や、過去及び現在の生活要因、社会参加状況、住居・生活状況など環境要因、身体・運動機能など身体要因、転倒恐怖など心理要因が重なり合い引き起こすと考えられる。地域保健や地域看護において骨折予防で重要なことは高齢者の生活要因や社会参加状況、健康状況、QOL等について多面的に地域ケアの観点から探ることである。そのことから、骨折を引き起こす要因を総合的に検討し、第一次予防としての骨折対策の地域看護モデルを提示していくことである。本研究では、地域在住の65歳以上の女性高齢者の骨折と生活因子、現在の生活状況、ADL、QOL、健康状況、福祉増進施設利用、社会参加状況との関連を総合的に探り、地域看護モデルの構築を試みた。その結果、骨折経験と健康増進施設の利用、温泉施設の利用との関連はなかったが、温泉や健康施設利用者はADLが良好であった。また、骨折経験者は非骨折者に比べて過去1年の入院や通院割合が多かった。転倒や骨折経験ある者は社会参加およびQOLスコアが低かった。骨折を部位毎にみると、大腿骨頸部骨折経験者は他の骨折に比べて、QOLスコアが低い傾向にあった。これらのことから高齢者の骨折予防において、健康増進施設を保健活動に組み込むこと、転倒予防対策を強化すること、社会参加を進めQOLを高める対策をとれるようなネットワークモデルを構築する必要性が示された。
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