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2004 年度 実績報告書

在宅高齢者に多い脱水症,熱中症等の暑熱障害の予防(暑熱時の水分出納および生活行動に基づくプログラムとその効果)

研究課題

研究課題/領域番号 15592332
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

岡山 寧子  京都府立医科大学, 医学部, 教授 (50150850)

研究分担者 森本 武利  神戸女子大学, 学長 (30079694)
木村 みさか  京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90150573)
小松 光代  京都府立医科大学, 医学部, 講師 (20290223)
キーワード在宅高齢者 / 暑熱障害予防 / 水分出納 / 生活行動 / 予防プログラム
研究概要

本研究は,健康な高齢者に対する脱水症,熱中症等の暑熱障害予防プログラムを開発することを目的とする.その主な内容は,高齢者の水分出納と飲水行動,活動,休息,食事等の生活行動の特徴を明らかにし、生活の工夫で防げる暑熱障害予防策を検討するものである.研究期間は2年間であるが,2年目の平成16年度は初年度の結果にデータを補完し,それらに基づき暑熱障害予防のための具体的なプログラムを作成し,それを実際に試行した.以下がその結果である.
1.熱中症既往のない高齢者の夏季における暑熱に対する対処方法と飲水行動の調査を実施した結果,飲水量は1日約1リットルを「こまめにお茶や水を摂取」する者が多い.飲水は入浴後,食事中,運動後,起床時が多く,飲むタイミングに工夫を凝らし,意図的な飲水を実践する者が多かった.暑さで外出を控える者は少なく,外出時には帽子や日傘の使用者が多く,クーラー使用者は少ない.熱中症既往のない高齢者は意図的な飲水を心がける等,熱中症予防のための習慣が確立されていた.
2.暑熱障害予防プログラムの作成のための基礎的調査の結果,飲水に限定すると,高齢者自身のライフスタイルの中にいかにして効果的に飲水行動を組み込めるかが予防プログラムの鍵となることが示唆された.そして,効果的な飲水行動の実践のためには,(1)飲水への正しい知識を持つこと,(2)自分の状況から飲水必要量を正確に見積もれること.(3)飲水摂取の時間帯を工夫し,必要な水分量を摂取できること,(4)自ら飲水できない要介護の高齢者にたいしては,介護者が上記を十分考慮し,対応すること等をプログラムのポイントとして,指導する.
3.暑熱障害予防プログラムの試行として,上記1.2をふまえ,健康な高齢者向けの「暑熱障害の予防」について講演を実施すると共に,コメディカルスタッフ向けの雑誌に飲水指導のあり方についてを掲載した.その評価としては,まだ十分な検討はできていない.現在のところ,飲水の必要性とその方法は理解できたという評価が多いが,実際の飲水行動につながっているかは,継続的な観察が必要であり,課題である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] (質疑応答)高齢者の水分摂取2005

    • 著者名/発表者名
      岡山寧子, 小松光代
    • 雑誌名

      日本医事新報 4215

      ページ: 115

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 日常生活行動の自立した在宅高齢者の飲水量〜飲水行動との関連〜2004

    • 著者名/発表者名
      小松光代, 岡山寧子, 木村みさか
    • 雑誌名

      日本生理人類学会誌 9(2)

      ページ: 25-30

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 農山村部における高齢者の身体活動および食事摂取の季節変動2004

    • 著者名/発表者名
      岡山寧子, 木村みさか, 小松光代, 他
    • 雑誌名

      日本生気象学会誌 9

      ページ: 25-30

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 様々な環境下における高齢者の水分出納と飲水行動-根拠に基づく脱水予防ケアに向けて-2004

    • 著者名/発表者名
      岡山寧子, 小松光代, 木村みさか
    • 雑誌名

      京都府立医科大学雑誌 113(6)

      ページ: 337-344

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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