研究課題/領域番号 |
15592339
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
阿保 順子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (30265095)
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研究分担者 |
石崎 智子 弘前大学, 医学部・保健学科, 講師 (50113783)
田崎 博一 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (20179683)
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キーワード | 統合失調症患者の看護 / 再発防止 / 看護面接 / 自我強化 / 生活体験 |
研究概要 |
本研究は、統合失調症患者の早期退院後の看護における主要な目標である自我強化の方法を明らかにすることが目的である。病院の機能分化に伴い、統合失調症患者は急性期を過ぎた時点で退院となってしまう。統合失調症の患者は回復過程をたどりながらも、その過程において脆弱な自我が強化されていかないと、生活のストレスに対処していくことはできない。しかし、自我強化への支援が不十分なため、再発を繰り返し再入院してくる。いわゆる回転ドア現象と揶揄される事態が起こっている。本研究では、このような統合失調症の再発の阻止を視野に入れ、初発の患者を対象にして、退院後の看護援助としての自我強化の方法を探ろうとした。統合失調症患者が抱える生きにくさの本質とそれを反映する生活現象に焦点を当てた退院後の生活に関する看護相談によって自我強化がなされるかどうかを実証しようとした。研究方法は、相談の継続による自我強化のレベルを、MMPIのEgo Strength項目で、およそ3ヶ月ごとに測定し、量的な差を見ること、看護相談の内容と看護師の対応方法などを記述し、自我強化の方法を質的に分析することである。具体的な手順としては、退院が決定した患者と入院時からコンタクトをとり、退院後の看護面接の日取りを決め、実際に患者が困っていることを中心に面接を行なっていく。 初年度である平成15年度には、札幌の病院において2名の対象者を得ることができた。1名は7月から22回の面接がもたれている。面接での話題や焦点となる生活現象は変化していくが、本質的問題と考えられていたことは、10ヶ月目から顕在化してきている。Ego Strengthは、退院直後よりも、3ヶ月・6ヶ月の点数が低下している。もう1名は現在5か月目で10回の面接が行なわれている。2名とも再発には至っていない。4月から、もう一カ所の病院で、1名の対象者が得られる予定である。
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