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2004 年度 実績報告書

統合失調症患者の早期退院後における自我強化の方法-本質的な生き難さ・生活体験・自我へのフィードックをキーワードにして-

研究課題

研究課題/領域番号 15592339
研究機関北海道医療大学

研究代表者

阿保 順子  北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (30265095)

研究分担者 田崎 博一  青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (20179683)
石崎 智子  弘前大学, 医学部・保健学科, 講師 (50113783)
キーワード統合失調症患者の看護 / 再発防止 / 看護面接 / 自我強化 / 生活体験
研究概要

本研究は、統合失調症患者の早期退院後における自我強化の方法を明らかにすることが目的である。初発の患者を対象に、統合失調症の患者が抱えている生きにくさの本質とそれを反映する生活現象に焦点を当てた看護相談を行い、相談の継続による自我強化のレベルを質と量の両方から見ていこうとしている。質的データは、主に相談にもちこまれる話題や焦点となっている生活現象、それに対する患者と看護者側の判断と相互作用である。量的データは、退院時、退院後3ヶ月、6ヶ月、1年時のMMPIのEgo Strength得点である。
平成15年6月から平成17年3月現在まで、4名の患者さんとの面接を継続している。最初のケースは、3ヶ月目に一旦Ego Strength得点が下降し、6ヶ月目で退院時と同じ得点を示した。その後1年目には有意に上昇したため、うまくいっているケースとして第1回北海道医療大学看護福祉学部学会において発表した。しかし、1年6ヶ月目で再発し、入院となった。また、別の1名については、再発による入院ではなく、医療者側の判断として休息のための入院を提案し一時入院したが、その後再発することなく看護相談を継続している。あとの2名は、相談を継続しており、現段階では一時入院もしておらず、再発にも至っていない。1年6ヶ月目で再発したケースに関する原因分析について、デイケア研究のオーソリティからの助言を受けながら現在分析中である。自我強化がなされるに従って発病前の状態に戻ることになり、そこで一過性の気分の高揚が現出することが分析されている。そのことが焦慮に結びつき、もっている力以上のことに挑戦していくという事態を生じさせるのではないかと推測されている。今後、他の3例のケースの面接に生かしていくことが確認された。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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