研究概要 |
1.目的 前年度の調査結果を基に,対象者の重症度に合わせた要介護度別の介護評価スケールを作成し,スケール項目検討のための予備調査を実施することを目的とした。 2.方法 要介護度別((1)要介護度「要支援」及び「1〜2」の群、(2)要介護度「3〜5」の群)に対応する介護評価スケールを作成し、スケール項目検討のための予備調査を実施した。調査は訪問看護ステーション及びディサービスを利用している家族介護者を対象とし、面接調査を実施した。倫理的配慮は、調査時にプライバシーの保護等に関する説明を行い、同意が得られた者とした。 3.結果 (1)要介護度「要支援」及び「1〜2」の群:作成した介護評価スケール(35項目)の調査結果に基づく統計的特性の検討(項目分析、GP分析、IT相関、クロンバックα係数等)を行った結果、無回答が多い項目、ほとんどの対象者が同じ回答をする項目、IT相関が低い項目等が認められたため、不適切な質問項目として削除し、最終的に28項目の介護評価スケールとした。 (2)要介護度「3〜5」の群:作成した介護評価スケール(40項目)の調査結果に基づく統計的特性の検討(項目分析、GP分析、IT相関、クロンバックα係数等)を行った結果、回答分布に著しい片寄りがある項目、ほとんどの対象者が同じ回答をする項目、IT相関が低い項目等が認められたため、不適切な質問項目として削除した。また、回答者の負担をできるだけ軽減するため、クロンバックα係数値の下がる度合いが少ない項目から削除し、最終的に30項目の介護評価スケールとした。
|