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2003 年度 実績報告書

腸上皮内リンパ球による小腸吸収上皮細胞アポトーシス誘導機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15603007
研究機関近畿大学

研究代表者

八木 秀樹  近畿大学, 薬学部, 助手 (40250740)

研究分担者 中村 雅典  昭和大学, 歯学部, 教授 (50180394)
益子 高  近畿大学, 薬学部, 教授 (30157200)
キーワード上皮内リンパ球 / apoptosis / FK506 / 吸収上皮細胞 / 抗CD3抗体
研究概要

我々はマウスに抗CD3抗体を投与することで小腸上皮内リンパ球を活性化し、小腸吸収上皮細胞にapoptosisを誘導できることを見出した。そこで今回は上皮内リンパ球がどのような機序で上皮細胞にapoptosisを誘導するのかを明らかにすることを目的に研究を行った。まず、ラット系において、当研究室で作製された抗ラットCD3抗体(1F4)の投与により、小腸上皮内リンパ球の活性化を引き起こすことで、上皮細胞の投与後30分でのDNA断片化と2時間後の上皮細胞の剥離を認めた。さらに、マウス系では認められなかった杯細胞の増加と肥大も新たに認めることが出来た。このとき、実体顕微鏡を用いた検索により、小腸絨毛の短小化も認められた。次に、マウス系において免疫抑制剤(FK506)を用い、上皮内リンパ球の機能を抑制し、その際の上皮細胞の機能の変動を検討した。まず、FK506連続2週間投与により、細胞数の低下特にTCR-γδ細胞の減少と、その細胞傷害性の低下とTNF-αのmRNAの低下が確認された。この時、上皮細胞のDNA断片化すなわちapoptosis細胞が絨毛の先端ですらほとんど認められなかった。さらに、上皮細胞におけるアミノ酸トランスポーターCD98発現が低下し、アルカリ性フォスファターゼ活性の低下も認められ、さらにはmicrovilliにおけるactinの異常や超微形態学的に認められるmicrovilliの消失など、明らかに機構低下した上皮細胞の残存が確認された。以上より、上皮内リンパ球が腸上皮細胞のメンテナンスに重要な働きがあることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Wang, W., Seki, M.et al.: "Functional relation among RecQ family helicases RecQL1,RecQL5,and BLM in cell growth and sister chromatid exchange formation"Mol.Cell.Biol.. 23. 3527-3535 (2003)

  • [文献書誌] Mikami, Y., Takeda, K.et al.: "Do peritoneal macrophages play an essential role in the progression of acute pancreatitis in rats?"Pancreas. 27. 253-260 (2003)

  • [文献書誌] Onoda, F., Takeda, M.et al.: "SMC6 is required for MMS-induced interchromosomal and sister chromatid recombinations in Saccharomyces cerevisiae"DNA repair. 3. 429-439 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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