研究概要 |
(1)数学問題におけるコンセプトの定義とその利用の研究 数学文章題を教示する際には,その文章題における重要概念「コンセプト」が頻繁に出てくる.これらのコンセプトはメタデータに相当する.これらのコンセプトを用いて,解法プラン,及びガイダンスプラン(教材におけるプレゼンテーション方式)を定義するように拡張した.「これにより,webプログラムに慣れないユーザにもこれらの定義が行なえる程度に定義が容易になった.また,解法プランの定義と,ガイダンスプランの定義を全く独立して行なえるようにした.これにより,両者の再利用性が向上した. (2)プレゼンテーション素材を生成するライブラリの研究 一般的な経済数学を教示する場合,グラフやアニメーションとしてどのような表現形式をライブラリを用意すればよいかを検討した.連立方程式を解く問題タイプについては,ライブラリ化を行なったが,実現されていないライブラリも残っている.これらは残存課題である. (3)経済知識及び数学知識の表現方式の研究 大学学部レベルで必要とされる経済数学について,経済知識(セオリー)の知識ベースを構築した.これらはPrologによって記述した.方法は,経済数学の教科書としてよく使われているものを選び,そこに記載されているセオリー(数式)をルールとして定義した.入力として,ある数式と展開時に利用する変数を指定すると,その変数でその数式を展開してくれる.e-Math Interaction Agentとこの知識ベースとのリンクは今後の課題である.
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