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2004 年度 実績報告書

棒状微粒子の計算機シミュレーションによる新規なナノ構造材料の創製

研究課題

研究課題/領域番号 15607002
研究機関山形大学

研究代表者

香田 智則  山形大学, 工学部, 助教授 (60261715)

研究分担者 池田 進  山形大学, 工学部, 教授 (30007025)
西岡 昭博  山形大学, 工学部, 助手 (50343075)
キーワードモンテカルロシミュレーション / 液晶 / 複合系 / 剛体分子 / 酸化チタン
研究概要

剛体微粒子のシミュレーションは,多種多様な分子や微粒子の集合体が形成する構造の解明と制御につながるものである.扱う微粒子の大きさは,分子スケールのナノのオーダーのものから,顕微鏡スケールであるミクロンのオーダーまで広い範囲にわたることができる.本研究は,棒状や円盤状など,形状に異方性を持つ微粒子が集まった際に形成する構造を明らかにするためのものである.また,その構造を利用した複合材料の創製を目指したものである.研究期間は平成15年度から16年度までの2年間であった.平成16年度は,(1)平成15年度に提案した円盤状分子系のシミュレーションを継続し,(2)この円盤状分子系について,単一成分系から2成分系への展開を行い,また,(3)棒状微粒子の構造形成を利用した複合材料の研究を行うなどの点において進展があった.以下,これら3つの内容における実績を記す.
(1)について,平成15年度に剛体冠球円盤という分子モデルを提案した.等圧モンテカルロシミュレーションの結果から,この分子が形成する等方相の局所的な構造を解析した.その結果,密度が高くなるにつれて,ランダムに配向した柱状のクラスターが成長する様子を確認することができた.
(2)について,厚みは同じだが,直径の異なる2種類の剛体冠球円盤からなる系,すなわち,剛体冠球円盤2成分系の等圧モンテカルロシミュレーションを行った.その結果,この2種類の分子が形成する相分離構造の一つに,小さい円盤の等方相に分散する大きい円盤の柱状クラスターという形態がある事が示唆できた.
(3)については,棒状の剛体微粒子の実態として棒状酸化チタン微粒子を採用し,高分子材料と複合化した材料に関する実験を行った.その結果,棒状微粒子の配向に起因する形態複屈折が確認できた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Molecular theory on binary mixture of hard rods in an external field2004

    • 著者名/発表者名
      H.Matsuda, T.Koda, A.Nishioka, S.Ikeda
    • 雑誌名

      Journal of the Physical Society of Japan 73・10

      ページ: 2735-2758

  • [雑誌論文] Local alignment order in isotropic structure of hard spherical discs

    • 著者名/発表者名
      T.Koda, A.Nishioka, S.Ikeda
    • 雑誌名

      Molecular Crystals and Liquid Crystals (印刷中)

  • [雑誌論文] Computer simulation of binary mixture of anisotropic hard particles

    • 著者名/発表者名
      T.Koda, A.Nishioka, S.Ikeda
    • 雑誌名

      Journal of Physics Condensed Matter (印刷中)

  • [産業財産権] 棒状酸化チタン異方配向膜および棒状酸化チタン異方配向膜の製造方法2005

    • 発明者名
      香田 智則, 宝喜 真身, 西岡 昭博 他
    • 権利者名
      触媒化成工業株式会社
    • 産業財産権番号
      特願2005-77554号
    • 出願年月日
      2005-03-17

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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