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2003 年度 実績報告書

生成項を含む非線形保存則のための高精度数値計算法の開発と実用化

研究課題

研究課題/領域番号 15607006
研究機関東京農工大学

研究代表者

高倉 葉子  東京農工大学, 工学部, 助手 (10262239)

研究分担者 相曽 秀昭  宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部, 主任研究員 (10344251)
キーワード生成項付非線形保存則 / ADER法 / 高精度数値計算法 / Riemann問題 / 連続モデル / 離散モデル / 非線形安定性
研究概要

生成項を含む保存則に対して現在使用されているスキームは、生成項を含まない方程式に対して高精度となる数値流束を用いているため、1次精度にとどまっている。本研究においては、Toroにより提案されたADER (Arbitrary- Accuracy DErivative Riemann problem)法の考え方を適用することにより、生成項を含む非線形保存則に対する高精度・高安定スキームを開発することを目的とする。
高精度化という観点から、ADER法を生成項(一般形)を含む非線形保存則へと拡張するに際して、解展開法と直接展開法による構築を示した。流束関数の構築はt-展開で行われるが、生成関数の構築法としてはxt-展開とt-展開の2種類の方法を示した。これら4種類の構成方法を、急速に成長する波と長時間伝播する波の2つのテスト問題で検証したところすべてのADER法が設計精度を示した。また、衝撃波を数値振動なしに捉えることも確かめられた。
安定性に関しては、非線形保存系に対する数値計算で、連続・離散両モデル間の性質の食い違い(非適合性=inconsistency)に注目して以下のように研究を進めた。これらは、高精度化を行う場合に、解の信頼性を担保するのに重要である。
1.離散モデルにおける安定性の問題について、データの微小変化の伝播を模擬する線形モデルと元の離散モデル(非線形)双方の安定性について解析を行った。
2.保存型の離散モデルがRiemann不変量の性質を十分に保ち得ないことによる数値的不都合の発生について解析を行った。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 高倉葉子: "生成項を含む非線形保存則のための高精度スキームとその検証"第17回数値流体力学シンポジウム講演論文集. (CD-ROM版). C4-4 (2003)

  • [文献書誌] 高倉葉子: "ADER法に基づく生成項付非線形保存則のための高精度スキームの様々な構築手法"2003年応用数学合同研究集会報告集. (学会発表). 227-232 (2003)

  • [文献書誌] Y TAKAKURA: "Various forms of the ADER approach"Cambridge Univ.Newton Institute WEB Seminar (http://www.newton.cam.ac.uk/webseminars/requested/2003/05/27/takakura/). (2003)

  • [文献書誌] AISO, H., ABOUZIAROV, M., TAKAHASHI, T.: "Machinery of numerical instability in conservative difference approximations for compressible Euler equations"京都大学数理科学研究所講究録. 1353. 178-191 (2003)

  • [文献書誌] ABOUZIAROV, M., AISO, H., TAKAHASHI, T.: "A high order Godunov type method for elastic-plastic flows and some examples"京都大学数理科学研究所講究録. 1353. 192-201 (2003)

  • [文献書誌] 相曽秀昭: "P-systemの保存型差分における数値的Peak等の不都合現象について"2003年応用数学合同研究集会報告集. (学会発表). 253-258

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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