研究課題/領域番号 |
15635003
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
宮島 徹 佐賀大学, 理工学部, 教授 (40128103)
|
研究分担者 |
長尾 誠也 北海道大学, 大学院・地球環境科学科, 助教授 (20343014)
青山 正和 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (60150950)
渡辺 彰 名古屋大学, 大学院・生命農学科, 助教授 (50231098)
藤嶽 暢英 神戸大学, 農学部, 助教授 (50243332)
田中 俊逸 北海道大学, 大学院・地球環境科学科, 教授 (30142194)
|
キーワード | 腐植物質 / 土壌圏 / 水圏 / 炭素循環 / 有害化学物質 / 溶液内相互作用 / 生理活性 / 移送挙動 |
研究概要 |
腐植物質は地球表層にに広く分布する難分解性有機高分子化合物であり、水圏および土壌圏における重要な環境制御因子である。生物遺体に由来し、化石燃料の前駆物質であると推定されでおり、有機態炭素としての存在量は、化石燃料に匹敵すると考えられている。しかしながら、腐植物質は多くの起源物質より無目的に生成することから、その生成・分解のメカニズム、および、詳細な構造や環境における挙動については全く不明であり、その機能を十分に活用するには至っていない。今回、集中的に腐植物質研究を行うことを目的として特定研究を立ち上げることを企画した。合計4回の会議(8月18日(札幌)、9月17日(神戸)、11月8日(京都)、および11月15日(佐賀))の後、平成16年度発足特定領域申請書(「腐植物質による環境の制御と修復」)を作成した。研究課題は、1)腐植物質の集積・分解過程の解明、2)腐植物質の養分供給の解明、3)腐植物質と環境汚染物質の動態、4)腐植物質の化学構造の解明とし、このために基礎から応用までの広範な分野からなる研究グループを構成した。 この研究母体は日本腐植物質学会であるが、本年度は、日本腐植物質学会第19回講演会(11月14,15日、佐賀)以外に、以下に示すシンポジウムを開催した。1)日本土壌肥料学会・陸域生態環境での土壌有機物成分の役割とその機能(8月22日、神奈川)、2)コロイドおよび界面化学討論会・土ー水環境における物質動態の基礎としてのコロイド界面(9月8日、徳島),3)日本水環境学会・日本腐植物質学会合同シンポジウム(9月18日、神戸)。いずれも、極めて活発かつ有益な討論がなされ、日本腐植物質学会の高い活性が明らかとなった。なお、学会誌刊行のための準備を平成15年度に開始した。
|