研究課題/領域番号 |
15639008
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
矢部 博興 弘前大学, 医学部, 助教授 (60210316)
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研究分担者 |
柿木 隆介 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (10145196)
長田 乾 秋田県立脳血管研究センター, 神経内科学研究部, 部長 (20150071)
平田 幸一 獨協医科大学, 医学部, 教授 (60189834)
中込 和幸 昭和大学, 医学部, 助教授 (30198056)
兼子 直 弘前大学, 医学部, 教授 (40106852)
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キーワード | MMN / 聴覚性感覚記憶 / 時間統合機能 / 脳波 / 脳磁図 |
研究概要 |
本研究の海外共同研究者のNaatanenが発見したMMNという事象関連性の脳反応は、過去の聴覚事象の感覚記憶痕跡と逸脱事象の自動的な比較過程を反映すると考えられている。一方、脳波と脳磁場を指標とした研究の結果、MMNに反映される聴覚性感覚記憶に統合機能が存在しそれが時間窓を示す事が明らかになってきた(時間窓統合説)。この感覚記憶は、周波数、強度、時間、音素など実に多彩な種類の情報を保持、弁別処理することがわかってきた。本研究では、国内外の、精神医学、神経生理学、認知心理学、神経内科学、教育学、放射線医学の専門家による「感覚記憶」概念の解明を目指した学際的な国際共同研究の企画調査を行った。 本研究は、企画調査であり、研究打ち合わせ会議、それに伴う消耗品代と海外からの訪問費もしくは海外出張費が主な支出である。研究分担者の柿木隆介教授は、2004.1.7-8(秋田脳研)9-10(弘前大学)を訪問し会議を開催した。平成15年末以降は、研究分担者の柿木隆介教授の研究室で、12月中旬にヘルシンキ大学を訪問して会議を行った。海外共同研究者Escera教授の研究室のNovak博士が2004.2.28-2004.3.8弘前を訪問し、会議を開催した。ところが、イラク戦争の開戦に伴う影響は無視し難く、多くの海外研究者の訪問の日程調整が困難であり、訪問予定の海外共同研究者の事情と所属講座の諸般の事情により、平成15年度にはオーストラリア、フィンランド、ハンガリーの各々の研究者達との会議が開催出来なかった。この為、会議費、旅費、謝金を平成16年度に繰り越して国際会議を開催した。2004.8.28-2004.9.5オーストラリアPatricia Michie教授とWilliam Budd博士が来弘し会議を行った。2004.12.18-2004.12.22弘前大学晝間臣治助手がNaatanen教授のヘルシンキ大学CBRUを訪れ、また2004.12.19-2004.12.22松岡貴志博士がIstvan Winkler教授のハンガリーアカデミー心理学教室を訪問し、それぞれ共同研究の企画調査・会議を行った。 本企画調査研究の特徴として、研究自体は行えず、これによる研究論文などの成果の公表はない。
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