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2003 年度 実績報告書

共進化に基づく集合知能体の自律的構成

研究課題

研究課題/領域番号 15650020
研究機関東京大学

研究代表者

上田 完次  東京大学, 人工物工学研究センター, 教授 (50031133)

研究分担者 松村 嘉之  信州大学, 繊維学部, 講師 (50362108)
藤井 信忠  東京大学, 人工物工学研究センター, 助手 (80332758)
キーワード共進化 / 進化計算 / 自律分散
研究概要

研究初年度である本年度は,次年度の本格的な計算機実験と実機ロボットによる実験を行うための準備期間として,基礎理論の構築や計算手法のアルゴリズム構築,シミュレータ環境の開発を行った.具体的には,次の3項目を実施した.
(1)集合的知能体構成のための共進化理論構築
本研究における共進化とは,複数の個体間の相互作用の結果,互いの適応度へ変化をもたらしながら進化する過程としている.その共進化による集合的知能体形成の利点を,システムが作動する環境および付与される目的に関する情報の完全・不完全性という観点からシステム論的に解析を行い,幾つかの基本性質を明らかにした.
(2)共進化型計算手法のアルゴリズム構築
申請者らが構築してきた分子進化の中立説に動機づけられた冗長な個体表現と,新しい突然変異メカニズムを用いる進化計算手法を基礎に,個体表現と組換え操作の相性に関して性能を向上させるための実験を行った.提案手法を用いてベンチマーク問題と人工神経回路網の進化的設計の結果を比較したところ,1.人工神経回路網の設計にも提案手法が有効であること,2.人工神経回路網と簡単なベンチマーク関数では異なる進化ダイナミクスを示し設計対象に依存しない探索が可能であることがわかった.
(3)分散環境共進化シミュレータの開発
備品として導入したサーバ及び複数のクライアント計算機を,ネットワークを介して接続し,共進化計算用の分散環境を構築した.(2)において構築した分散環境下に対応可能な共進化型計算手法のアルゴリズムを導入するための基礎的プログラムを作成し,動作確認を行った.
以上より,本年度で分散環境下の共進化に対する基礎部分が構築され,本格的な実験が可能となる.来年度には,分散型集合知能体シミュレータの構築と自律移動ロボットを用いて本手法の有効性の検証を行う.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yoshiyuki Matsumura: "Robust Evolution Strategies Use Adaptive Search Strategies to Design the Continuous-Time Reccurent Neural Networks"2nd International conference on Computational Intelligence, Robotics and Autonomous Systems (CIRAS 2003). (2003)

  • [文献書誌] Yoshiaki katada: "Artificial Evolution of Pulsed Neural Networks on the Motion Pattern Classification System"Proceedings 2003 IEEE International Symposium on Computational Intelligence in Robotics and Automation. 318-323 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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