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2003 年度 実績報告書

ジーン・ガンによる中枢ニューロンへのシグナリング試薬・細胞内ローディング

研究課題

研究課題/領域番号 15650075
研究機関金沢大学

研究代表者

田端 俊英  金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80303270)

キーワードジーン・ガン / ニューロン / 細胞内シグナリング / 細胞内投与
研究概要

ニューロンの細胞内シグナリングを分析するために有用な試薬のほとんどが低細胞膜透過性であり、生きた細胞標本に投与することが困難である。本研究では遺伝子導入に利用されているジーン・ガンを応用してこれら試薬を簡便に細胞内投与する技術の開発に取り組んだ。
(1)弾丸コーティング技術の開発
蛍光カルシウムインジケーターOregon Greenなどで金微粒子(弾丸)をコートする方法を検討した。弾丸を試薬水溶液に数分間漬けた後、蒸留水で回収してポリエチレンチューブ(薬莢)に注入した。弾丸を乾燥させ薬莢壁面に付着させた。乾燥を数分内に完了することで試薬の再溶出を抑えられた。またポリビニルピロリドンを回収液に添加することで弾丸付着を促進できた。
(2)投与技術の開発
培養マウス小脳ニューロンを標本として、上記要領で作製した弾丸を生きた細胞に打ち込む方法を検討した。弾丸射出に用いるヘリウムのガス圧を高めるにつれ、細胞内導入効率が増した。ただしガス圧が100psiを越えると爆風によりしばしばニューロンが破壊された。そこでジーン・ガンの銃口に弾丸通過に必要最小限の孔を開けたシリコンゴム栓を取り付け、爆風の大部分を銃身の通気孔から逃すようにした。さらに弾丸通過孔にメンブレーンフィルターを取り付け、射出方向への爆風を抑制し、なるべく弾丸だけがニューロンに届くよう工夫した。ニューロンに突入した弾丸は黒点として明視野顕微鏡で確認できた。弾丸のOregon Greenは約5分で神経突起の数百ミクロン以上にわたる範囲に細胞内拡散することが蛍光顕微鏡下で観察された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Tabata, Y.Fukudome: "Insulin-like growth factor-I as a promoting factor for cerebellar Purkinje cell development"European Journal of Neuroscience. 17・10. 2006-2016 (2003)

  • [文献書誌] T.Tabata: "Calcium-dependence of native metabotropic glutamate receptor signaling in central neurons"Molecular Neurobiology. 印刷中. (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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