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2003 年度 実績報告書

ナノマシン加工技術による内皮細胞焦点接触力の計測デバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15650085
研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 正明  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111371)

研究分担者 坂元 尚哉  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20361115)
大橋 俊朗  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30270812)
キーワード内皮細胞 / 焦点接触 / アクチンフィラメント / ナノマシン加工技術 / カンチレバー / マイクロセンサアレイ
研究概要

血管内皮細胞は細胞基質と面ではなく点で接触していることが知られている.これを焦点接触という.焦点接触は細胞骨格成分の一つであるアクチンフィラメントの末端部に多く見られ細胞底面に数多く点在していることから,内皮細胞は焦点接触により形態を維持していると考えられる.したがって,力学刺激に対する内皮細胞の応答機構を知るためには焦点接触力を計測することは非常に重要である.本研究では,シリコンの微細加工技術を用いて微小な力センサを開発し内皮細胞の焦点接触力を測定することを目的とする.研究初年度である今年度は,ピエゾ抵抗を有するカンチレバー型のマイクロセンサアレイの開発を目指した.シリコンにボロンをイオン注入することによりピエゾ抵抗を作り,ウェットエッチングによりセンサを自立させた.その後,電極および配線となるアルミニウムを蒸着した.センサ出力信号を取り出すためホイートストーン回路を形成した.センサの性能を評価するため細胞の接触力を模擬してマイクロピペットによる微小ひずみ負荷実験を行ったが,得られたセンサ出力信号にはノイズが大きく含まれており,現状では十分な力分解能が得られていない.ボロンイオンの注入加速度など条件設定が非常に困難であった.そこで現在はセンサ方式を変更することを検討している.シリコン表面をエッチングしてマイクロポストを製作し,このマイクロポストのたわみを計測することにより接触力を計測する方法である.この場合,配線が不要であるので小さなデザインを作製することができより微小領域の計測が可能である.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 佐藤正明: "培養動脈組織片の初期ひずみ状態が内皮細胞の形態および細胞骨格構造に及ぼす影響"日本機械学会論文集(A編). 69・677. 30-36 (2003)

  • [文献書誌] 大橋俊朗: "流れ刺激を受ける内皮細胞内骨格構造の実時間挙動観察"日本バイオレオロジー学会誌. 17・1. 24-28 (2003)

  • [文献書誌] T.Ohashi: "Oxygen tension modulates Ca^<2+> response to flow stimulus in endothelial cells exposed to hydrostatic pressure"Technology and Health Care. 11. 263-274 (2003)

  • [文献書誌] 大橋俊朗: "力学的刺激に対する血管内非細胞の応答現象"生物物理. 43・3. 136-141 (2003)

  • [文献書誌] Y.Sugaya: "Elongation and random orientation of bovine endothelial cells in response tohydrostatic pressure : comparison with response to shear stress"JSME Int.J., Ser.C. 46・4. 1248-1255 (2003)

  • [文献書誌] 長山和亮: "細胞の力学特性計測のためのレーザ顕微鏡組込み型原子間力顕微鏡(AFM)システムの開発"日本機会学会論文集, C編. (印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 佐藤正明: "構造工学ハンドブック(13章1・2 細胞構造)"丸善. 1070 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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