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2004 年度 実績報告書

胎児MRI画像の多次元定量解析に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15650103
研究機関東京大学

研究代表者

波多 伸彦  東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (50334256)

研究分担者 土肥 健純  東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (40130299)
千葉 敏雄  国立成育医療センター, 特殊診療部, 部長(研究職) (20171944)
キーワード胎児外科 / 核磁気共鳴診断画像 / 手術ロボット / 流れの可視化
研究概要

近年の超音波診断機器と内視鏡の発達に伴い、医用工学機器が医療の現場に浸透し始めて久しい。その一方で、子宮内の胎児に対し手術をし、出生以後の治療ではどうしても治癒しないほど重篤な疾患を治療する胎児外科は、昨今その必要性が説かれ始めたばかりである。胎児外科を飛躍的に前進させる当該研家への取り組みはわが国の急務課題であり、本研究はその課題にまさしく取り組むものである。以上の背景のもとに本研究では胎児MRI画像の定量的画像解析を中心軸として、関連する診断・治療デバイスの開発を行った。
MRI画像の定量的画像解析では、まず機能MRIにおける脳活動部位の探知を行う画像処理法を応用して、「心電同期を必要としない流れの可視化PC-MRA撮影法」の開発を行った。この手法は、通常の流れの可視化MRIで必要となる心電同期が胎児では困難である事をふまえて、心電同期を行わずに流れMRI撮影を行う方法である。この研究については、一定の成果を得て、無心体胎児の臍帯血流の診断に臨床応用する事ができた。この成果についてはPediatric Radiology誌に投稿し、条件付き採択の判定を受けている。
次にMR対応超音波プローブによる胎児心拍同期を用いたPC-MRA法についても開発を行った。この手法は先に述べた通常の流れの可視化MRIで心電同期を行わないアプローチをとったのに対して、心電計測を行わずに心拍同期を行おうとするアプローチであった。このアプローチを実現するため、新たにMRI対応の胎児用心拍測定装置を開発した。定量的評価実験、ボランティア実験を介して「MR対応超音波プローブによる胎児心拍同期を用いたPC-MRA法」が「心電同期を必要としない流れの可視化PC-MRA撮影法」より優れる事が判明した。今後は両者のアプローチについて精査して臨床応用の可能性をさらに拡げたい。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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