研究課題/領域番号 |
15650132
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
古川 拓生 筑波大学, 体育科学系, 講師 (80274869)
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研究分担者 |
田巻 弘之 鹿屋体育大学, 体育学部, 助教授 (40253926)
荻田 太 鹿屋体育大学, 体育学部, 助教授 (50224134)
中川 昭 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (60172269)
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キーワード | 間欠的運動 / 酸素摂取量 / 酸素借 / エネルギーの回復率 / 高強度運動 |
研究概要 |
【目的】本研究は、高強度短時間運動を短時間の休息を挟みながら反復する間欠的運動時のエネルギー供給動態を定量化し、球技スポーツ時の生体負担度について明らかにすることを目的とした。 【方法】被検者は、定期的に球技トレーニングを行っている大学サッカー選手7名(23±1歳)であった。運動は、自転車エルゴメーターを用いて行われた。間欠的運動のプロトコールは、サッカーの試合分析より、1セットの運動時間を5秒と10秒の2種類、休息時間を3秒、5秒、10秒の3種類とし、これらを相互に組み合わせた。また、運動強度は選手の走速度から1分程度で疲労困憊に至る強度(151±14%V02max)とし、反復回数は運動時間が1分となるように設定した。尚、間欠的運動の特性をより明確にするために、同じ運動強度で1分間持続的運動を行った際のエネルギー代謝特性とも併せて比較検討した。 【結果及び考察】運動時のみの総酸素摂取量と総酸素借を比較すると、すべての間欠的条件間で差は認められず、さらにこれらの値は持続的運動時の値とも差は認められなかった。この結果は、本実験で用いたような間欠的運動の場合、運動時のみのエネルギー供給動態は休息時間の長さに関係なく、持続的運動のそれと全く同様であることを示している。一方、休息時の過剰酸素摂取量(回復量)は総休息時間に比例して直線的に大きくなり、最も休息時間の短い10秒運動3秒休息の条件では10%程度、量も休息時間の長い5秒運動10秒休息の条件については70%以上もの無酸素性エネルギーが回復されていることが明らかとなった。また、休息時間と回復率の回帰式を用いて外挿すると、5秒運動においては約18秒、10秒運動においては約50秒の休息を挟めば全て回復されることも推測された。
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