研究概要 |
1.米タンパク質を飼料としての維持試験:20週齢Wistar系雄ラットを用いて,予備飼育後4群に分け,米タンパク質7%(RP-7),14%(RP14),またはカゼイン食7%(C-7),14%(C-14)を含むAIN-93M食を自由摂取で2週間飼育した.終体重は4群とも平均値で450-460gであり,各組織(肝臓,腎臓,胃,小腸,大腸,脂肪組織(副睾丸および腎周囲))重量も肝臓のみRP-7群が他の3群に比較してやや低値傾向にあったが,4群間の有意差はみられなかった.血漿遊離アミノ酸濃度は,RP-7群においてのみLysと分岐鎖アミノ酸などが有意に低値を示し,RP-14群では,血漿や肝臓中Arg濃度は,他3群に比べて高値を示した. 2.肝臓タンパク質代謝回転に対する米タンパク質の効果:ラット肝臓でのin vivoタンパク質分解速度は肝臓灌流法で行い,シクロヘキシミド存在下で灌流開始後最初の15分間のVal放出で測定した.米タンパク質摂取は,他のタンパク質(カゼイン,オボアルブミン,ポテトタンパク質,大豆タンパク質等)を摂取した場合に比べて,ラット肝臓のタンパク質分解速度を促進することが明らかになった.いずれのタンパク質でも肝臓重量,タンパク質量には有意差がなかったことから,タンパク質合成速度も相応の適応をしているものと推定され,これら食餌タンパク質は定常状態での代謝回転速度に影響を与えているものと考えられる. 3.米タンパク質摂取が抗酸化活性に及ぼす影響:タンパク質の代謝回転速度の促進は,老廃物の除去をはじめ細胞の生理機能維持に好ましい作用である.そこで,健康の維持・増進や老化抑制との関係から,肝臓のGSH-Pxを測定したところ,米タンパク質は抗酸化活性を高める可能性が示唆された.
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