研究課題
さまざまな歯科疾患を患って歯学部附属病院に来院する患者の中から、予め想定した典型的な、または稀な症状を有する患者を抽出し、患者の了解を得た上で、診断に必要な口腔内所見(写真)、エックス線写真、検査結果等をデジタル資料として収集した。現在も継続的に収集中である。歯学部学生、臨床研修医にとって、経験して欲しい想定患者を設定し、上記資料を元に、コンピュータ上で診査、検査、診断のシミュレーションを実施するための、診療のシナリオを約40症例分、検討・作成した。学生・研修医が適切な問診、診査、検査を行って、正しい診断、治療計画に至る過程を、また手術の手順等を、コンピュータとの対話によってシミュレートできる教材を作成することを目的として、その作成支援ツールのプロトタイプを開発した。シナリオ作者である歯学臨床教育教員(研究分担者ら)は、検討した40症例分のシナリオを元に、擬似患者に対して学生が行う診療行為と、その行為に対する患者の反応等を、本ツールから入力し、コンピュータの専門家を介することなしに、コンピュータシミュレーション教材を作成した。作成した教材を歯学部歯学科最終学年(6年生)の学生に試用し、その実施可能性を確認した。研究分担者以外の歯学臨床教育教員に、教材制作支援ツールのプロトタイプを試用させ、コンピュータプログラミングに関する知識なしでもシミュレーション教材の作成ができることを再確認した。
すべて 2004
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