研究概要 |
本研究の課題は,GISにおける空間分析機能の強化を図り,GISを活用した地理学研究の有効性を示すことである.GISが地理学の実証研究を支援する強力な武器となり得るか否かは,ひとえに有用な空間解析機能の充実にかかっている.この状況を踏まえ,本年度はWindowsNT/2000/XP上で動作する統合型空間分析システムの試作品を完成させた.本システムを構築するにあたり活用するソフトはフリーウェアを中心とし,汎用性を考慮しすべてオープンソースとした. (1)GIS関連 GeoTools for Java(CCG開発のJava用GISエンジン),JTS(Java Topology Suite)(オーバーレイ解析モジュール) (2)空間分析関連 R言語・・・統計分析用言語.商用統計分析ソフトSplusのクローン.拡張パッケージを活用する. プログラム本体(Java言語で作成)とR言語を統合するために,本システムは以下のツールを利用する. (1)JCOM・・・システム本体とRSTATサーバー間の通信ソフト(オープンソース). (2)RSTATサーバー・・・JCOMとR言語間の通信(独自開発) 本研究により,GIS機能と空間分析機能とのTightなカップリングを実現するとともに,次の空間解析機能をオペレーショナル(操作可能)にした. ・空間解析(バッファー),TIN,ボロノイ,凸包,記述統計,多変量解析,ESDA(探索的空間分析) ・ポイント・パターン分析,空間的自己相関分析,ニューラルネット分析
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