研究概要 |
今年度は,15年度に構築した統合型空間分析システムに,空間的相互作用分析や地理加重回帰分析など人文地理学の分析でニーズが高い技法やモデルを順次追加し,統合型GIS (Spatial Data Analysis Machine, SDAMと呼称)を構築し,Web上で公開した. SDAMは,地図表示機能と統計解析ソフトウェアを融合させたシステムである.GUIによって,面倒なコマンド入力なしに,空間分析が行える.空間分析には多種多様な手法が存在するが,最近の動向を踏まえ,とくに空間分析関連の授業に有用と考えられる機能を優先的に採用した.CPUがPentiumIV以上(推奨),メモリー256MB(推奨512MB)以上,HD20GB以上のハードウェアで動作する.SDAMは無償であり,以下のサイトから自由にダウンロードできる. http://land.geo.tsukuba.ac.jp/teacher/murayama/sdam/ SDAMを用いると,次の操作が可能である.地図作成(コロプレス図,円ドット図,カルトグラム),カーネル密度推定,空間・属性検索,オーバーレイ,バッファー,ユニオン,TIN,ボロノイ,凸包,記述統計,多変量解析(回帰分析,因子分析,クラスター分析),探索的空間分析(ESDA),ポイント・パターン分析(方格法,最近隣法,K関数法),空間的自己相関分析(グローバル・モラン統計量,グローバル・ギアリ統計量,モラン・プロット,ローカル・モラン統計量,ローカルG統計量,ローカルG^*統計量),空間的相互作用分析(古典的重力モデル,発生制約型モデル,吸収制約型モデル,二重制約型モデル),地理加重回帰分析(GWR).
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