研究課題/領域番号 |
15651031
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
阪田 祐作 岡山大学, 工学部, 教授 (70032951)
|
研究分担者 |
武藤 明徳 岡山大学, 工学部, 助教授 (00174243)
THALLADA Bhaskar 岡山大学, 工学部, 助手 (40359881)
山田 嘉昭 岡山県産業技術振興財団, 科学技術コーディネーター(研究職)
|
キーワード | マイクロリアクター / 臭素系難燃剤 / 水熱処理 / HIPS-Br / プラスチックリサイクル / 脱臭素 |
研究概要 |
本研究の目的は、臭素(Br)系難燃剤を含むポリスチレン系プラスチック(HIPS-Br)を、化学リサイクル処理する際にプラスチックから難燃剤成分や助剤(Sb_2O_3:三酸化アンチモン)を除去して、固体のポリスチレンを回収するプロセスを構築することである。 共行する実験により、オートクレイブ装置によりプラスチックに水を加えて加熱するだけの水熱反応を利用して、臭素成分や助剤成分を効率よく除去できることを確認している。 しかし、このプロセスは回分式操作であるため、工業操作としては、連続式操作に切り替える必要がある。 このような観点から、昨年度はHIPS-Brの連続式の水蒸気脱離装置を組み立てた。これらは3つの部分から成る。 1)プラスチック試料を加熱溶融しながら反応器に押入するスクリュー型原料供給器2)240℃の水蒸気を発生できる水蒸気発生器及び3)溶融プラスチックが水蒸気と連続的に接触する反応器である。 本年度は、この装置を用いて実験を開始したが、装置上、また分析手法上で、いくつかの課題に遭遇し、解決策を講じた。 a)スチーム発生器と反応器の間の温度を240℃〜550℃まで加熱できるようにし、スチームと溶融プラスチックの接触を改良した。 b)穴明き星型プラスチック反応器は、水蒸気供給口が2ヶ所、プラスチック供給口が1ヶ所あったが、機構を簡略化して星型プラスチック反応器に変更した。→→外部を星型にして表面積を大きくとり水蒸気との接触効率を改良した。 固体プラスチック中の臭素の分析のための燃焼フラスコ法の分析精度の改善を試みた。これらの改良効果を明確にするため、鋭意実験を進めている。 反応器ノズル径を更に細かくして、スチームとの反応性を一層上げることも計画中である。
|