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2004 年度 実績報告書

ビスマスナノワイヤのシリコン高指数面への展開

研究課題

研究課題/領域番号 15651061
研究機関熊本電波工業高等専門学校

研究代表者

大石 信弘  独立行政法人国立高等専門学校機構熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 助教授 (00203703)

キーワードSi(113) / 高指数面 / ファセット / ビスマスナノワイヤ / STM / LEED
研究概要

本研究は,Si(113)高指数面上でビスマスナノワイヤ成長の制御を,ステップ形態制御により,ビスマスナノワイヤを用いたSi表面上におけるナノ構造物同士をつなぐネットワーク形成法の確立へ道を開こうとするものである.特に,(1)Si(113)高指数面におけるステップの温度安定性,(2)Si(113)高指数面におけるビスマス吸着構造の成長条件(主として基板温度との関係)を明らかにすることを目的としている.
本研究の成否を握る鍵は,Si高指数面のステップ位置原子の高温における挙動にある.初年度はLEED導入に伴う基板温度制御と高温観察のノウハウを蓄積した.これらの知見をもとに,今年度は以下に示す(1)と(2)のことがらを明らかにした.
(1)STMによるSi(113)高指数面清浄表面の温度安定性:自己組織化が広い範囲で起こらなければ,描画効率は悪くなる.大域的に安定したSi(113)高指数面が得られるかどうかは,フラッシング後の徐冷速度に大きく依存することが分かった.1200℃から常温に徐々に基板温度を下げていく時間が,90分以上必要であり,その時間を境に,ステップ幅とファセットの数が大きく違うことが分かった.
(2)STMによるSi(113)高指数面へのビスマス吸着構造:Si(113)高指数面に基板温度400℃でビスマスを吸着させた時,その吸着構造が一次元の方位性を持った2次元構造を示すことが分かった.この方位性は下地のSi(113)清浄表面が持つ方位性と一致した.
今後の課題として,質のよい一次元のビスマス吸着構造を得るためには,Si(113)清浄表面のファセットの数をマイグレーションを強調することで少なくする必要があると思われる.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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