研究概要 |
生体分子の絶対数の定量を目的として、メタルチオネインを融合させた蛋白質を細胞に発現させメタルゴールドをその場で形成させる実験を行った。しかし、生体に存在するメタルチオネインに金イオンを結合させたあと還元しても、メタルチオネインのノックアウト動物と金標識の有意な差を見出す事はできず、in situの金クラスターの形成はメタルチオネイン以外の理由による核形成に伴って起こっている事が明らかとなった。そこでまずは、別のペプチド性タグを標的分子に導入し、これに予め金粒子で標識したリガンドを結合させる戦略に転換した。現在myc, HA, streptag, BTX binding site, GFPについてタグ導入蛋白質をin vivoで発現させるためのウィルスの作製を進めており、GFPについては遺伝子導入動物の作成も進んでいる。しかし研究期間内には最終的な目標である、分子絶対数の計測には至っておらず、今後とも努力を続けていきたいと考えている。
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